妊娠しにくいサインかもしれない月経の特徴５選

月経は妊娠に至るためには必要不可欠なものではありますが、健康指標の一つでもあり月に一回のデトックスでもあります。

当たり前だと感じている月経の特徴が実は身体からのヘルプサインであり、妊娠しにくい身体になっている恐れもあります。

そこで今回は妊娠しにくいサインかもしれない月経の特徴を５つご紹介してきたいと思います。

月経は妊娠に至るために必要不可欠なものではありますが、東洋医学で月経は女性にとって健康指標の一つでもあり、月に一回のデトックスでもあります。

月経は身体の状態をあらわしていることがあるため、把握しておくことが妊娠しやすい身体づくりの第一歩となります。

なかでも気をつけていただきたい特徴は

1. 月経血に塊（レバー状の）が混じる
2. 経血の量が少ない
3. 経血の色が鮮血ではなく、赤黒い
4. 不正出血がある
5. 月経痛がある

の５つです。

それぞれ詳しく解説していきたいと思います。

月経血に塊（レバー状の）が混じっていた経験はありませんか？

子宮内膜が剥がれているから普通のことだろうと思っている方もいるかもしれません。

ですが東洋医学では月経血に塊が混じっている状態を「瘀血」といい、全身の血流が悪くなることで古くなった血液が体内に溜まってしまっている恐れがあります。

全身の血流が悪くなると子宮や卵巣に十分な栄養や血液を送り届けることができなくなるため不妊の原因になると考えられています。

さらに瘀血が子宮や卵巣周囲に溜まると

• 子宮筋腫
• 子宮内膜症
• 卵巣嚢腫（チョコレート嚢胞）

などの婦人科疾患を発症する恐れもあるため注意が必要です。

※そのほか瘀血になる原因や改善方法については以下のコラムをご覧ください。

東洋医学で経血の量が少ないのは身体の血液が不足する「血虚」によるものだと考えられています。

体内の血液が不足していると私たちの身体は生命を維持するために心臓や肺など大きな臓器へ優先的に送られます。

そのため子宮や卵巣へは後回しになり、子宮内膜を厚くするほどの血液を回せていない状態となります。

子宮内膜が十分に厚くならないと「着床障害」の原因になる恐れがあります。

また月経は女性にとってデトックスでもあるため、経血の量が少ないと溜まっている毒素をうまく排出できていないと捉えることもできます。

妊娠に至るために大切なのは「健康」であることですので、毒素をため込んでいると卵子の質などに影響を及ぼす恐れもあるため不妊につながると考えられています。

※そのほか詳しくは以下のコラムをご覧ください。

本来、経血の色は「鮮血」が理想とされていますが、稀に鮮血ではなく赤黒い経血が出る方がいらっしゃいます。

東洋医学で赤黒い経血がでる原因は「瘀血」だと考えられており

• 過度な緊張やストレス
• 偏った食生活
• 冷え

などにより全身の血流が悪くなっている恐れがあります。

私たちの身体は血液を循環させることで体に溜まった古い血液を体外に排出し、新しく綺麗な血液を体内に取り入れようとしますが、血流が悪くなり身体の血液循環がうまくいかなくなると経血の色が赤黒くなることがあります。

全身の血流が悪くなると子宮や卵巣に栄養や血液が十分に送られなくなり、卵子の質や着床に影響を及ぼすため不妊の原因になると考えられています。

※そのほか改善方法などについては以下のコラムをご覧ください。

不正出血は自律神経（ホルモンバランス）の乱れや生殖機能の低下によっても考えらえますが、東洋医学では

• 消化機能の低下
• 体内の熱ごもり

によるものが多いといわれています。

特に多いのが消化機能の低下によるものです。

消化機能を主る五臓の「脾」には内臓の位置を正常に保つはたらきがあります。

消化機能が低下すると内臓を本来の位置に保つことができなくなり「胃下垂や子宮脱」などのような症状があらわれることがあります。

不正出血も同様に本来、子宮内に留めておかないといけない血液を保つことができなくなると月経じゃない時期に出血が起こると考えられています。

※そのほか不正出血については詳しく記載したコラムがございますので、以下をご覧ください。

月経痛はあって当たり前だと思っている方も多いのではないでしょうか？

月経痛があることは当たり前ではなく、東洋医学で生理痛は「不通則痛（ふつうそくつう）」といわれ、通じざればすなわち痛むという意味があります。

痛みなどの症状が出る場合、身体の構成要素である気血水が何らかの原因により、うまく循環できず痛むが起こると考えられています。

生理痛の場合は

• 気滞瘀血
• 子宮や卵巣の冷え
• 気血両虚

​などによるものが多いといわれており、子宮周辺に気血水の滞りがあるにも関わらず、出血を起こそうと身体が頑張るためその力がぶつかり合った時に痛みが発生します。

子宮や卵巣周囲に気血水の滞りがあると栄養や血液が上手く行き届かなくなるため妊娠しにくくなるといわれています。

※そのほか詳しい内容や改善方法については以下のコラムをあわせてご覧ください。

今回は妊娠しにくいサインかもしれない月経の特徴を５つご紹介しましたが、妊娠に至るために一番大切なのは「心身ともに健康」であることです。

月経は女性にとって健康指標の一つでもあるため、月経の状態を整えることが妊娠への近道にもなります。

お心あたりのある方はまず「自分はどのような原因で月経が乱れているのか」を再確認してみましょう。

当院では東洋医学に基づいて診察診断をおこない、根本的な不妊の原因を見つけ出します。

鍼灸施術だけでなく、体質に合った漢方薬の処方や生活習慣のアドバイスなどもおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。