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東洋医学で考える2人目不妊の原因とは?
近年「1人目は自然ですぐ授かったのに2人目がなかなか妊娠できない…」という悩みを持つご夫婦が増えています。
実際当院に2人目不妊で来院されている患者様も多くいらっしゃいます。
一般的には”晩婚化や加齢”により2人目が妊娠しにくくなっていると考えられていますが、30代の方でも相談を受けることがあります。
そこで今回は2人目不妊になる原因を東洋医学的に解説していきたいと思います。
東洋医学でいう五臓(肝、心、脾、肺、腎)の“腎”には生きるためのエネルギーや栄養の基本物質である“精”を貯蔵し”人の成長や発育・生殖”を主ります。
腎の機能は年齢とともに低下する傾向があり、2人目の場合は1人目の妊娠、出産の時よりも年齢を重ねているため腎虚がすすんでいることが多いです。
さらに腎の精や血は“出産時の出血などにより失われることが多く、出産の直後は腎虚に陥る”ことも少なくありません。
一般的には産後は“約3ヵ月身体を休めることで腎の機能など回復する”と考えられていますが約1か月で仕事に復帰したりすると回復しきれず、腎の機能は低下したままになってしまうことがあります。
腎は “生殖やホルモン”と深く関係しているので“卵子や子宮内膜の老化”が進んだり、女性ホルモンのバランスが崩れると“月経不順や排卵障害、着床に十分な子宮内膜がつくられなくなり着床しづらくなる”などから2人目不妊の原因になると考えられています。
肝気鬱結タイプの2人目不妊はおもに”1人目の育児や仕事のストレス”などが原因と考えられています。
東洋医学では”過度なストレスや継続的な緊張”などは五臓の”肝”に影響を及ぼします。
肝には身体の構成要素である”気や血を全身に巡らせる”はたらきがあり、肝の機能が失調すると”血流が悪くなる”原因につながります。
全身の血流が悪くなると”骨盤内に十分な血液やエネルギーがいかなくなるため、卵子に栄養が届かなくなると卵子の質も下がってしまい、元気な卵子が育たなくなってしまう”ので2人目不妊の原因になることがあるとされています。
また肝は”自律神経”と関係が深いため肝の機能が失調すると”自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れる”原因につながります。
血虚とは身体の構成要素である気血水の”血”が不足している状態をいいます。
主な原因として1人目の分娩の際に“多量出血”などにより血虚になることがあり、産後そのまま血を十分に補えないままでいると2人目不妊の原因になることがあると考えられています。
血虚の場合、血液が不足しているため”子宮内に十分な血液や栄養が行き届かず月経周期が遅れたり、子宮内膜が薄くなる”ことで着床しにくくなったりします。
クリニックで検査などしてもとくに原因は見当たらないが流産などを繰り返し”不育症”と診断されたことがある方は血虚傾向の可能性が高いと考えられます。
過度なストレスは肝の機能を失調し、自律神経などが乱れる原因になります。
慣れない1人目の育児だけでなく”不規則な生活”もストレスにつながることがあります。
夜更かしなどは避け、1人目のお子さんを寝かしつけるときに一緒に睡眠を摂るなどをして規則正しい生活を送るように心がけましょう。
また朝は早起きをしたり、お子さんがお昼寝しているときは”自分の時間をつくって気分転換する”こともストレスを緩和するためには大切です。
心の健康は身体の健康につながるためストレスをため込まないようにしましょう。
ストレスと不妊の関係性について詳しく記載したコラムがございますのでぜひ合わせてご覧ください。
→不妊とストレスの関係性と及ぼす影響について
妊活において食生活は直接”血や栄養”となるためとても重要です。
とくに“甘い物や油物(肉の脂身などの動物性脂質、バター、マーガリンを含む)、味の濃いもの、アルコール”などは肝臓に負担がかかってしまい、全身の気や血の巡りを悪くしてしまうことがあります。
また“冷たい食べ物や飲み物、果物、生野菜”は身体を冷やし、これらも血流を悪くしてしまうため摂り過ぎなどには注意し、バランスの良い食事を摂りましょう。
2人目不妊の方には血の不足や生殖機能の低下などが多くみられるため”鉄分を多く含む食べ物や生殖機能を高める食べ物”を積極的に摂っていただくことがおすすめです。
鉄分が多く含まれた食べ物や生殖機能を高める食べ物については以下のコラムをご覧ください。
【妊活】2人目不妊の原因を東洋医学の専門家が解説
【妊活症例】2人目不妊で受精卵が確保できず移植までいかない
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