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体外受精と鍼灸の組み合わせ|採卵前・移植前後に通うとどう変わるの?

〜「体外受精と鍼灸を一緒にやって意味があるの?」——通うタイミングと期待できる効果をやさしく解説〜

はじめに:体外受精中に鍼灸を始める方が増えています

 

 

「クリニックで体外受精を始めることになったのですが、鍼灸も並行して受けた方がいいですか?」

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)でよくいただく質問のひとつです。

 

実際、体外受精(IVF・顕微授精)を受けながら鍼灸院にも通うという方は年々増えています。

 

鍼灸は体外受精の治療そのものを代替するものではありませんが、

「体質を整える・卵巣環境を底上げする・ストレスを和らげる」という形でサポートすることができます。

 

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)では20年以上・延べ3,000名以上の妊活をサポートしてきました。

 

このコラムでは「採卵前・移植前・移植後のそれぞれのタイミングで鍼灸がどう役立つか」をわかりやすくお伝えします。

まず体外受精の流れをおさらい——どこに鍼灸を組み合わせる?

体外受精には大きく

「採卵周期」と「移植周期」

という2つのステップがあります。

 

それぞれのタイミングで鍼灸の役割が異なります。

体外受精のステップ

期間の目安

鍼灸の役割

【採卵前の準備期間】
排卵誘発剤で卵胞を育てる前の体質改善期間

採卵の23ヶ月前から

卵巣環境の底上げ。卵子の質・採卵数に影響する「土台作り」

【採卵周期】
注射・内服で卵胞を育て採卵する

23週間

採卵直前まで週12回の施術で卵巣血流を最大化

【受精・培養・凍結】
採れた卵子を受精させ胚を培養・凍結する

採卵後数日〜

採卵後の卵巣の回復・体力補充を経絡治療でサポート

【移植前の準備】
子宮内膜を育てる

移植の12週間前

内膜を厚くするための血流改善・ホルモン環境の安定

【移植当日・移植後〜判定日】
胚を子宮に戻し着床を待つ

移植後約2週間

着床サポート・ストレス軽減・穏やかな経絡治療

採卵前(23ヶ月前から)——「卵子の土台作り」期間

体外受精で最も大切な準備期間が

「採卵の23ヶ月前から」です。

 

卵子は採卵の約3ヶ月前から成長を始めます。

 

この期間に卵巣環境を整えることが、

採卵数・卵子の質に直結します。

 

 

採卵前に鍼灸でできること

鍼灸のアプローチ

どう変わるか

骨盤内血流の改善(補腎・活血の経絡治療)

卵巣への酸素・栄養・ホルモンの届きやすさが上がる卵胞がより良い環境で育つ

卵巣機能の底上げ(補腎の経絡治療)

腎精を補い卵巣機能を体質から改善する。採卵数・卵子の成熟力の向上を目指す

ストレス軽減(安神の経絡治療)

コルチゾール(ストレスホルモン)を下げ、ホルモン分泌リズムを安定させる

食養生・生活習慣指導との組み合わせ

なつめ・クコの実・黒ごま・青魚など補腎・抗酸化食材の摂り方を個別指導

 

【「採卵まで時間がない」という方へ】 

理想は採卵の23ヶ月前から始めることですが、

「来週採卵があって今から来た」という方でも、

施術を受けることはできます。

 

すでに採卵が決まっている場合は、

採卵直前まで骨盤内血流改善に集中した施術を行います。

 

採卵前の通院ペースの目安

 

時期

推奨する通院頻度

採卵3ヶ月前〜2ヶ月前

1回(体質の土台作り期間)

採卵2ヶ月前〜1ヶ月前

12回(集中的に卵巣環境を整える時期)

採卵1ヶ月前〜採卵直前

2回(卵胞発育中の血流最大化)

採卵後〜移植前——「体の回復と内膜育成」期間

採卵が終わった後は、

卵巣が刺激で疲弊しています。

 

次の移植に向けて体を回復させながら、

子宮内膜を着床に適した状態に育てることが大切です。

 

 

採卵後の回復(採卵直後〜1週間)

 

採卵当日〜翌日:安静。施術は受けずに体を休める

 

採卵後23日目:軽い体調確認の施術をご希望なら可(刺激は最小限に)

 

採卵後1週間:体力回復を目的とした補気血・補腎の施術を再開

 

移植前の内膜育成(採卵後〜移植まで)

鍼灸のアプローチ

どう変わるか

子宮への血流改善(活血・補血の施術)

内膜への血液供給が増える内膜が厚くなりやすい環境を作る

ホルモン環境の安定(補腎・疏肝の施術)

エストロゲン(内膜を育てるホルモン)の分泌が安定しやすくなる

免疫調整(補腎・安神の施術)

着床時に必要な「免疫の寛容(胚を受け入れる状態)」を整える

 

【内膜が薄いと言われている方へ】 

内膜の厚さに悩んでいる方には、

移植前の「内膜育成期間」の鍼灸が特に重要です。

 

三血海・足三里・腎兪など補血・活血のツボへの施術を週2回程度行うことで、

内膜への血流改善を集中的に図ります。

移植当日・移植後〜判定日——「着床サポートと心の安定」期間

移植後から判定日までの約2週間は、

精神的に最も不安になりやすい時期です。

 

鍼灸は

着床をサポートする体の状態を保つ」

「不安を和らげる」

という2つの面で役立ちます。

 

 

移植当日の鍼灸について

移植当日の鍼灸施術については、研究によって「移植直前・直後の施術が着床率を高める」という報告と「差がない」という報告の両方があります。当院では移植当日の施術は「ご希望があれば・体調が良ければ」という形で対応しています。

移植当日は施術より「体と心をゆっくり休めること」を優先することをお勧めしています。

 

移植後〜判定日(2週間)の鍼灸

時期

施術の内容・ポイント

移植後23日目

補気血・安神の穏やかな施術を再開。コルチゾールを下げ着床環境を安定させる

移植後1週間

12回の施術継続。足三里・内関など「安神・補気血」のツボへの施術中心

移植後1週間〜判定日

1回の施術。判定日が近づくにつれ気持ちが不安定になりやすい時期を穏やかにサポート

 

【移植後に避けるツボ・刺激】 

移植後から判定日まで、

三陰交・合谷・関元への強い刺激は避けます(子宮収縮を促す可能性があるため)。

刺さない接触鍼での穏やかな施術を中心に行います。

体外受精1周期を通じた通院スケジュール(例)

時期

通院頻度の目安

施術の主なテーマ

採卵32ヶ月前

1

体質の土台作り・補腎・骨盤内血流改善

採卵1ヶ月前〜採卵直前

2

卵胞発育サポート・血流最大化・ストレス軽減

採卵当日

施術なし(安静)

採卵後23日目〜1週間

1回(回復期)

採卵後の体力回復・補気血・卵巣ケア

移植前12週間

12

内膜育成サポート・補血・活血・免疫調整

移植当日

ご希望があれば対応

穏やかな安神施術(任意)

移植後〜判定日

12

着床サポート・安神・コルチゾール低下

陽性判定後

1回(継続)

妊娠継続サポート・流産予防の補腎固胎

鍼灸の費用・期間の目安

項目

目安

初診料

5,0008,000円程度(院によって異なる)

再診(施術)料

5,0008,000円程度(院によって異なる)

1周期あたりの施術回数

採卵前から移植後まで通じて約1020回が目安

保険適用

鍼灸は原則自費診療。健康保険適用外

体外受精1周期との並行期間

採卵23ヶ月前から判定日まで(34ヶ月程度)

 

【費用について】 

鍼灸は健康保険が使えないため全額自費になります。

体外受精と並行すると費用負担が大きくなることは事実です。

 

「採卵直前の1ヶ月だけ」

「移植周期だけ」

という形で、

無理のない範囲で始めることも可能です。

まずはご相談ください。

担当医への伝え方

鍼灸を受けていることは、

クリニックの担当医に必ず伝えてください。

「鍼灸院に通っています」と一言伝えるだけで十分です。

 

「鍼灸を受けてはいけない」と言うクリニックはほとんどありませんが、

担当医が把握していることで連携がスムーズになります。

 

特に「移植後の安静指示」「特定のツボへの施術禁止」などがある場合は、

鍼灸師にも共有してください。

まとめ:体外受精×鍼灸の組み合わせは「体質の土台作り」

体外受精と鍼灸の最も効果的な組み合わせ方は

「採卵の23ヶ月前から始めて、採卵→体力回復→内膜育成→移植→判定日まで継続する」ことです。

 

鍼灸は体外受精の結果を保証するものではありませんが、

卵巣環境

内膜の受容性

ストレス軽減

という形で体外受精のサポートができます。

 

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)では、

現在クリニックで体外受精を受けている方

これから始める方のご相談をお受けしています。

 

採卵のスケジュール・移植のタイミングを教えていただければ、

最適な通院プランをご提案します。

 

大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪・門真・寝屋川・交野エリアの方はぜひご相談ください。

――――――――――――――――――

体外受精を受けながら鍼灸で体質改善も進めたい方

●採卵数・卵子の質・内膜の厚さが気になる方

●移植後の着床サポートを鍼灸で行いたい方

●刺さない経絡治療・全室個室の環境でサポートを受けたい方

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監修・執筆者

不妊専門 漢方鍼灸師

三ツ川レディース漢方鍼灸院

院長 三ツ川 友一郎

【資格】  鍼灸師・柔道整復師・医薬品登録販売者・日本刺絡学会認定鍼灸師 

【学会】(一社)日本はり医学会 理事役員・日本伝統鍼灸学会会員

【役職】大東市鍼灸マッサージ協会 会長(2017年~)

【実績】1995年開業・臨床歴31年・妊娠サポート860名超

【学術発表】医道の日本(専門誌)執筆・第50回日本伝統鍼灸学会学術大会発表

参考文献

【現代医学文献】

 

1. パウルスWE、他. 体外受精患者における妊娠率への鍼灸の影響. ファーティリティ・アンド・ステリリティ. 2002;77(4):721-724.

 

2. マンハイマーE、他. 体外受精を受ける女性の妊娠率・出産率への鍼灸の効果:システマティックレビューとメタ分析. ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル. 2008;336(7643):545-549.

 

3. ステナー=ビクトリンE、他. 不妊女性の子宮動脈血流抵抗への鍼灸の効果. ヒューマン・リプロダクション. 1996;11(6):1314-1317.

 

4. スミスCA、他. 体外受精前の鍼灸施術が卵巣反応・胚質に与える影響:パイロット研究. ジャーナル・オブ・アシステッド・リプロダクション・アンド・ジェネティクス. 2011;28(5):461-467.

 

5. ホーM、他. 視床下部-下垂体-卵巣軸の神経内分泌メカニズムへの鍼灸の効果. アキュパンクチャー・イン・メディスン. 2017;35(4):290-298.

 

【東洋医学古典】

 

・黄帝内経 霊枢(九針十二原篇)——「凡将用鍼、必先診脉」:鍼を用いる前に必ず脈を診るという原則。体外受精の各ステップで体質を見極めた施術の根拠(紀元前2世紀〜紀元後2世紀)

 

・景岳全書(張介賓著、1624年)——婦人規:補腎固胎の治療原則。移植後の着床維持における補腎・補気血施術の根拠

 【免責事項】 本コラムは医療行為の代替を目的とするものではありません。体外受精中の鍼灸の受け方については、必ず担当クリニックの先生にご相談ください。

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