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〜「移植しても着床しない」を乗り越えるための東洋医学的アプローチ〜

はじめに:「また陰性だった」を繰り返している方へ

体外受精で移植を繰り返しているのに、なぜかいつも着床しない。

「受精卵はできるのに、なぜ着床しないの?」「胚のグレードは悪くないのに、なぜ?」——そんな疑問と焦りを抱えて当院を訪れる患者さんが後を絶ちません。

着床不全(反復着床不全・RIF)は、良好胚を3回以上移植しても妊娠しない状態を指します。

原因の多くは「子宮側の問題」と「胚側の問題」に分けられますが、現代医学でも原因が特定できないケースが少なくありません。

私は大阪で20年以上、不妊専門の漢方鍼灸師として着床不全に悩む多くの方をサポートしてきました。

その経験から、着床不全には東洋医学的なアプローチが非常に有効であり、鍼灸漢方で体質を根本から変えることで着床に至るケースを数多く見てきました。

このコラムでは、着床不全の原因・東洋医学的な体質分類・鍼灸で着床環境を整える仕組み・漢方アプローチ・移植前後の施術タイミング・実際の改善事例まで、体系的にお伝えします。

【このコラムでわかること】 着床不全の主な原因(西洋・東洋医学の両面から)東洋医学的な着床不全の体質チェック鍼灸が着床環境を整える4つのメカニズム体質別の漢方アプローチ移植前後の最適な鍼灸タイミング実際の改善事例3

着床不全の原因:西洋医学と東洋医学の両面から

西洋医学的な着床不全の主な原因

 

西洋医学では、着床不全の原因を主に以下のように分類します。

原因の分類

具体的な内容

子宮内膜の問題

内膜が薄い(8mm未満)・内膜の血流不足・子宮内膜ポリープ・子宮筋腫

免疫的な問題

NK細胞活性の異常・抗リン脂質抗体症候群・慢性子宮内膜炎

ホルモン環境の問題

黄体ホルモン不足・甲状腺機能異常・プロラクチン高値

胚の問題

染色体異常・胚の質の低下・着床の窓(WOI)のずれ

血液凝固の問題

血栓性素因・血液が固まりやすい体質

原因不明

検査で異常が見つからないが着床しないケース(全体の3040%

 原因が特定できた場合はクリニックでの専門的な治療(ERA検査・子宮鏡手術・免疫療法など)が有効です。

しかし「検査で異常なし」と言われた方や、治療を行っても改善しない方には、東洋医学的なアプローチが重要な選択肢になります。

 

東洋医学的な着床不全の捉え方

 

東洋医学では、着床不全を「子宮の土壌が整っていない状態」として捉えます。

受精卵(種)がいくら良質でも、土壌(子宮内膜・子宮の血流・ホルモン環境・免疫バランス)が整っていなければ根付きません。

東洋医学的に着床不全に関わる主な体質は「腎虚(じんきょ)」「血瘀(けつお)」「血虚(けっきょ)」「気滞(きたい)」の4つです。

東洋医学的な着床不全の体質チェック

 

以下の体質チェックで当てはまるものが多い項目が、あなたの着床不全に関わっている可能性が高い体質タイプです。

腎虚タイプのチェック項目

●  基礎体温が全体的に低め・高温期が36.7℃未満

●  生理量が少ない・生理周期が長い

●  腰やひざがだるい・疲れやすい

●  AMH値が低い・卵巣機能が低下していると言われた

●  夜間に何度もトイレに起きる・耳鳴りがある

●  40代・または若くても過度な疲労・夜更かしが続いている

 

血瘀タイプのチェック項目

  生理痛が強く、特に初日〜2日目がつらい

  経血に血塊(レバー状のかたまり)が混じる

  経血の色が暗赤色〜黒ずんでいる

  子宮内膜症・子宮筋腫の診断を受けたことがある

  下腹部に張り・重さ・圧迫感がある

  冷えのぼせ(足は冷たいのに顔や上半身がのぼせる)がある

 

血虚タイプのチェック項目

  子宮内膜が薄い(7mm以下)と言われた

  顔色が白っぽく血色が悪い・立ちくらみがある

  爪が薄い・割れやすい・目が疲れやすい

  生理量が少なく色が薄い・生理期間が短い

  睡眠が浅い・夢を多く見る・動悸がある

  貧血気味・ヘモグロビン値が低い

 

気滞タイプのチェック項目

  移植のたびに極度に緊張・不安になる

  ストレスが高まると症状が悪化する

  生理前にイライラ・胸の張り・腹部膨満感がある

  ため息が多い・気持ちが晴れない日が続く

  仕事・妊活のプレッシャーで常に頭が疲れている

 

体質タイプ

着床不全との主な関連

腎虚

子宮・卵巣の「生命力」が不足。内膜の発育力・着床後の維持力が弱い

血瘀

子宮内膜への血流が滞る。内膜の血管新生が障害され着床環境が悪化

血虚

内膜を育てる「血(栄養)」が不足。内膜が薄くなりやすく受精卵を受け取れない

気滞

ストレス・緊張で自律神経が乱れ、子宮血流・免疫バランスが低下

 

【複合タイプが多い】 着床不全の方の多くは「腎虚+血瘀」「血虚+気滞」のように複数の体質が重なっています。正確な体質診断は専門家による問診・脈診・舌診で行います。

鍼灸が着床環境を整える4つのメカニズム

メカニズム子宮内膜への血流を直接改善する

着床不全の最も多い原因のひとつが「子宮内膜の血流不足」です。

内膜への血流が不足すると、内膜が十分な厚みに育たず、受精卵への栄養供給も障害されます。

鍼灸は骨盤内・子宮周囲の血管を拡張させ、子宮内膜への血流を直接改善します。

特に三陰交・関元・子宮・帰来などのツボへの施術は、子宮内膜の血流改善に有効であることが複数の研究で報告されています。

内膜の厚みが改善したという患者さんの声も多くいただいています。

 

メカニズム子宮の収縮を抑制し、着床を妨げない環境をつくる

移植後に子宮が過度に収縮すると、着床した受精卵が剥がれてしまう可能性があります。

鍼灸には子宮平滑筋の過緊張を和らげ、収縮を抑制する効果があります。

移植当日前後の鍼灸施術は、この「子宮収縮の抑制」が主要な目的のひとつです。

施術後に「子宮がふわっと緩んだ感じがした」という患者さんの声は、このメカニズムを実感した表現です。

 

メカニズム免疫バランスを整え、胚への過剰反応を抑える

着床には母体の免疫寛容(受精卵という「異物」を受け入れる免疫的なゆるみ)が必要です。

NK細胞の過剰活性・慢性的な子宮内炎症は、この免疫寛容を妨げます。

鍼灸には免疫調整作用があり、NK細胞の過剰活性を抑制し、Th1/Th2バランスを整える効果が研究で示されています。

特にストレス過多・気滞タイプの方は、鍼灸による自律神経調整が免疫バランスの改善に直結します。

 

メカニズム着床の窓(WOI)のタイミングを整える

「着床の窓(Window of Implantation)」とは、子宮内膜が受精卵を受け入れられる時間的な「窓」のことです。

通常は排卵後610日目頃ですが、ホルモン環境の乱れにより窓がずれるケースがあります(ERA検査で判明)。

鍼灸漢方でホルモン環境を安定させることで、着床の窓のタイミングを正常化させる効果が期待できます。

特に黄体機能不全のある方・高温期が不安定な方に有効なアプローチです。

着床不全の体質別・漢方アプローチ

鍼灸と並行して漢方を組み合わせることで、着床不全に対する改善効果が大きく高まります。

体質タイプ別の代表的な漢方をご紹介します。

 

腎虚タイプへの漢方アプローチ

 

漢方薬

主な効果・適した症状

八味地黄丸(はちみじおうがん)

腎陰陽両方を補う。冷え・疲労・AMH低値・着床後の流産繰り返しに

六味地黄丸(ろくみじおうがん)

腎陰を補う。のぼせ・口渇・基礎体温が高温期に上がりにくい方に

亀鹿二仙膠(きろくにせんこう)

腎精を深く補う。高度な腎虚・長年の不妊・AMH極低値に

 

血瘀タイプへの漢方アプローチ

 

漢方薬

主な効果・適した症状

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

活血化瘀の代表薬。生理痛・血塊・子宮内膜症・冷えのぼせに

血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)

強力な活血作用。慢性的な瘀血・内膜への血流が著しく低下した方に

温経湯(うんけいとう)

冷えと瘀血が重なる着床不全。内膜が薄く冷えも強い40代に有効

 

血虚タイプへの漢方アプローチ

 

漢方薬

主な効果・適した症状

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血虚・冷え・むくみ・内膜が薄い方の基本処方

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

気血を同時に補う。貧血・疲労・内膜が育たない慢性的な虚弱に

四物湯加減(しもつとうかげん)

血を補う基本処方。内膜の発育を助け着床環境を整える

着床不全改善のための移植前後・最適な施術タイミング

着床不全を繰り返している方には、移植周期に合わせた集中的な鍼灸施術が特に重要です。

時期

鍼灸漢方の目的・推奨内容

移植48週間前(体質改善期)

12回の継続施術で体質の土台を整える。漢方処方を開始し内膜・血流改善

内膜チェック前(移植12週前)

内膜の血流を集中的に改善。三陰交・関元・帰来への施術を週2回に増やす

移植37日前

子宮内膜の最終調整。着床環境を整える集中施術。精神的緊張の緩和

移植当日(移植前12時間)

子宮収縮の抑制・リラクゼーション・着床準備の施術

移植当日(移植後30分〜1時間)

子宮の安定・血流維持・着床を妨げない環境づくり

移植翌日〜3日後

着床初期のサポート。子宮内環境の安定・黄体機能の補助

移植後〜判定日

2回の継続施術。黄体機能維持・精神的安定・流産予防的アプローチ

判定後(陽性の場合)

妊娠初期の安定化。12週ごろまでの継続施術で流産リスク低減

 

 

【着床不全に特有の重要ポイント】 着床不全を繰り返している方は、移植周期だけでなく「移植前の体質改善期(最低2ヶ月)」が非常に重要です。「移植直前だけ鍼灸を受ける」より、体の土台を整えてから移植に臨む方が、はるかに高い効果が期待できます。

実際の改善事例:着床不全から妊娠へ

当院でサポートしてきた着床不全の患者さんの実例(プライバシー保護のため一部変更)をご紹介します。

 

事例42歳・低AMH|10回以上の採卵を経て妊娠に至った症例

  状態:胚盤胞はできるが着床しない

  体質診断:血瘀+気滞の複合タイプ。生理痛が強く、ストレスの高い仕事をしていた

  アプローチ:活血化瘀の鍼灸+芎帰調血飲第一加減・加味逍遥散を4ヶ月継続。

  変化:子宮内膜への血流改善を実感。慢性頭痛、肩こりやイライラの改善。

  結果:4か月後の移植で初めて着床。妊娠継続。

  

事例② 35歳・子宮内膜が薄く着床できなかった方

  状態:黄体機能不全で子宮内膜が薄い

  体質診断:血虚+腎虚タイプ。顔色が悪く貧血気味。生理量が非常に少ない

  アプローチ:補血補腎の鍼灸+八味地黄丸・婦人宝を3ヶ月。食養生指導(黒い食材・鉄分補給)も並行

  変化:ひどい冷えが改善。月経痛も消失し量も増える。

  結果:3か月で自然妊娠するも流産、その後2か月で再び妊娠し継続。

 これらの事例はすべての方に同じ結果が約束されるものではありません。共通しているのは「移植前の体質改善に十分な時間をかけた」ことです。

 

事例③ 39歳・移植前後の鍼灸で着床率UPを実感された方

  状態:体外受精で移植4回するも陰性。

  体質診断:脾虚+血虚タイプ。食べても栄養にならず血虚状態に。

  アプローチ:脾胃の鍼灸+婦人宝を2ヶ月継続。

  変化:食欲が出てしっかり食べれるように。

  結果:2か月後の移植で着床。妊娠継続。

 

 

ポイント

内容

原因を正確に把握する

クリニックでの着床不全検査(ERA・子宮鏡・免疫検査)と東洋医学的体質診断を並行して行う

移植前の体質改善期を設ける

移植直前だけでなく、23ヶ月前から鍼灸漢方を開始し体の土台を整える

体質に合った漢方を選ぶ

腎虚・血瘀・血虚・気滞タイプを正確に診断した上で、個別に漢方を処方してもらう

移植当日前後の施術を重視する

移植当日の前後それぞれに鍼灸施術を受けることで着床率の向上が期待できる

陽性後も継続する

着床後12週ごろまで鍼灸漢方を継続することで、流産リスクの低減と妊娠の安定化を図る

 「また陰性だった」という経験を繰り返している方へ——諦めないでください。

体の土台から整えることで、これまでとは違う結果が生まれる可能性があります。

大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪エリアで着床不全にお悩みの方は、ぜひ当院の無料相談をご活用ください。

「移植を繰り返しているが着床しない」「体の土台から整えて次の移植に臨みたい」そんな方のために、当院では初診は2時間いただき丁寧に診断施術しています。

大阪で20年・延べ1,000名以上の妊活をサポートしてきた漢方鍼灸師が、着床不全の体質タイプを診断し、移植スケジュールに合わせた最適な鍼灸漢方プランをご提案します。

こんな方はぜひご相談ください

  良好胚を移植しても着床しないことが続いている方

  子宮内膜が薄い・血流が悪いと言われた方

  クリニックで「原因不明」と言われた着床不全の方

  移植前後に鍼灸を取り入れて着床率を高めたい方

  大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪エリアで不妊専門院をお探しの方

監修・執筆者

不妊専門 漢方鍼灸師

三ツ川レディース漢方鍼灸院

院長 三ツ川 友一郎

国家資格 鍼灸師、登録販売士、

妊活サポート実績多数

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