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はじめに:PCOSと鍼灸の意外な相性の良さ

PCOSと診断されました。鍼灸で改善できますか?」

当院に来られる妊活中の患者さんの中で、PCOSを抱えている方は決して少なくありません。

婦人科クリニックで「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と告げられ、排卵誘発剤の使用を勧められながらも、「できれば自分の体を整えて自然に排卵できるようにしたい」という思いで鍼灸の扉を叩く方が多くいらっしゃいます。

結論からお伝えすると、PCOSは鍼灸漢方が最も得意とする体質のひとつです。

西洋医学的な排卵誘発剤とも相性よく併用でき、体外受精・人工授精との組み合わせでも高い効果が期待できます。

このコラムでは、大阪で20年以上PCOSの患者さんをサポートしてきた不妊専門の漢方鍼灸師が、PCOSの基礎知識・鍼灸が効く理由・東洋医学的な体質分類・漢方との組み合わせ・実際の改善事例まで、体系的にお伝えします。

【このコラムでわかること】 ①PCOSとはどんな状態かなぜ鍼灸がPCOSに効くのか東洋医学的なPCOSの体質分類漢方との相乗効果西洋医学的治療との組み合わせ方実際の改善事例

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とはどんな病態か

まず、PCOSについて正しく理解しておきましょう。

PCOSは、卵巣内に小さな卵胞が多数たまり、排卵が起きにくくなる状態です。

日本女性の約5〜8%に見られ、不妊の原因として最も多いもののひとつです。

 

【PCOSの主な症状と特徴】

  月経不順・稀発月経(周期が35日以上)または無月経

●  排卵が起きにくい、または不規則

●  超音波検査で卵巣に多数の小卵胞(ネックレスサイン)

●  男性ホルモン(アンドロゲン)の過剰分泌

●  インスリン抵抗性・血糖値の乱れ(肥満型PCOSに多い)

●  にきび・多毛・肥満などの症状を伴うことがある(伴わない場合も多い)

 

【PCOSの西洋医学的な診断基準】

診断項目

内容

月経異常

稀発月経・無月経・不規則月経

超音波所見

卵巣に12個以上の小卵胞(29mm)が存在

内分泌異常

LH高値・FSH正常〜低値・男性ホルモン高値

除外診断

先天性副腎過形成・クッシング症候群などを除外

 

PCOSの原因はまだ完全に解明されていませんが、インスリン抵抗性・視床下部-下垂体系の機能異常・遺伝的要因・環境要因が複合的に関与していると考えられています。

西洋医学的な治療は、排卵誘発剤(クロミッド・ゴナドトロピン製剤)・メトホルミン(インスリン抵抗性改善薬)・腹腔鏡手術(卵巣穿孔術)などが中心です。

しかし「薬に頼らず体質から改善したい」「薬の効果が出にくい」「副作用が気になる」という方に、鍼灸漢方は有力な選択肢となります。

PCOSに鍼灸が効く4つの理由

  • 1

    卵巣への血流を改善し、卵胞発育を促す

PCOSの根本的な問題のひとつは「卵巣内の血流不足」です。

卵胞が発育するためには、十分な血液・栄養・ホルモンが卵巣に届く必要があります。

PCOSでは骨盤内の血流が滞りやすく、これが卵胞の発育不全につながっています。

 

鍼灸は自律神経を介して骨盤内・卵巣周囲の血流を直接改善します。

三陰交・関元・帰来・子宮などのツボへの施術により、卵巣への血液循環が高まり、停滞していた卵胞が発育しやすい環境が整います。

複数の研究でも、鍼灸がPCOS女性の卵巣血流を改善することが報告されています。

  • 2
    視床下部-下垂体-卵巣軸のホルモン分泌を正常化する

PCOSでは、脳の視床下部からのGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)の分泌リズムが乱れ、LH(黄体化ホルモン)が過剰に分泌されてFSH(卵胞刺激ホルモン)とのバランスが崩れています。

このLH/FSH比の異常が、排卵障害の直接的な原因です。

鍼灸は視床下部・下垂体への調節作用を持ち、LH/FSH比の正常化・アンドロゲン(男性ホルモン)の過剰分泌の抑制に働きかけます。

これにより、自然排卵の回復が期待できます。

  • 3
    インスリン感受性を改善し、代謝を整える

PCOSの多くの方(特に肥満型)でインスリン抵抗性が見られます。

インスリンが過剰分泌されると、卵巣でのアンドロゲン産生が促進され、排卵がさらに妨げられるという悪循環が生じます。

鍼灸には交感神経抑制作用を通じてインスリン感受性を改善する効果が報告されています。

足三里・三陰交・脾兪などのツボへの施術は、膵臓の機能改善・血糖調節に関与し、PCOSの代謝異常への改善効果が期待できます。

  • 4
    ストレス・自律神経の乱れを解消する

精神的ストレスはコルチゾールの過剰分泌を招き、ホルモンバランスをさらに乱します。

PCOSの方は月経不順・妊活のプレッシャー・体型への悩みなど、複合的なストレスを抱えていることが多く、これが症状を悪化させる悪循環につながります。

鍼灸の副交感神経優位化作用は、このストレス悪循環を断ち切る効果があります。

施術後の深いリラクゼーション感と、継続的な施術による自律神経の安定が、ホルモン環境の改善を後押しします。

東洋医学から見たPCOSの体質分類

東洋医学ではPCOSを「腎虚(じんきょ)・痰湿(たんしつ)・気滞血瘀(きたいけつお)」などの体質の複合として捉えます。

同じPCOSでも体質タイプによって施術アプローチが異なります。

PCOSに多い3つの体質タイプ

体質タイプ

主な症状・特徴 / 鍼灸漢方のアプローチ

痰湿型(たんしつがた)

肥満・むくみ・白いおりもの・倦怠感・舌苔が厚い化痰除湿の鍼灸+二陳湯・温胆湯などの漢方

腎虚型(じんきょがた)

生理不順・無月経・疲労感・腰のだるさ・AMH低値補腎の鍼灸+六味地黄丸・腎気丸などの漢方

気滞血瘀型(きたいけつおがた)

生理痛・血塊・イライラ・ストレス過多・冷えのぼせ理気活血の鍼灸+桂枝茯苓丸・加味逍遥散などの漢方

 

多くのPCOS患者さんは、これらの体質が複合しています。

例えば「痰湿+腎虚」「気滞+痰湿」のように重なっているケースが多く、丁寧な問診・脈診・舌診で体質を見極めた上で、個別にアプローチを組み合わせていきます。

 

【痰湿型PCOSの特徴と施術のポイント

日本のPCOS患者さんに多いのが「痰湿型」です。

東洋医学では痰湿とは「体内に余分な水分・脂質が蓄積した状態」であり、西洋医学的なインスリン抵抗性・脂質異常・卵巣嚢腫の形成と深く対応しています。

  脾(消化器)の機能を高め、痰湿を取り除くツボへの施術

  豊隆・陰陵泉・脾兪・胃兪などを中心とした施術

  化痰除湿・理脾の漢方薬との組み合わせ

  食事指導:甘いもの・冷たいもの・生もの・脂っこいものの制限

 

【腎虚型PCOSの特徴と施術のポイント】

比較的痩せ型で、生理が来ない・AMHが低い・疲労感が強いというPCOS患者さんに多いのが「腎虚型」です。

先天的な腎精の不足や、過度な疲労・夜更かしによる腎の消耗が背景にあります。

  腎を補うツボ(腎兪・太渓・三陰交・関元)への施術

  補腎益精の漢方薬(六味地黄丸・八味地黄丸など)との組み合わせ

  十分な睡眠・過労の回避・温かい食事を指導

漢方との組み合わせでPCOS改善を加速する

鍼灸単独でも十分な効果がありますが、PCOSの体質改善には漢方との組み合わせが特に力を発揮します。

鍼灸が「即時的な血流改善・自律神経調整」を担い、漢方が「長期的な体質の底上げ・ホルモン環境の安定化」を担います。

【PCOSによく用いる漢方薬と使い分け】

漢方薬

適した体質・症状

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

冷え・血虚・むくみ・生理不順のある痩せ型PCOS

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

瘀血・生理痛・血塊・のぼせ冷えの混在タイプ

加味逍遥散(かみしょうようさん)

気滞・ストレス・イライラ・不眠を伴うPCOS

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

肥満・便秘・代謝低下の著しい痰湿型PCOS

六味地黄丸(ろくみじおうがん)

腎陰虚・のぼせ・口渇・AMH低値の腎虚型PCOS

漢方薬の選択は体質診断の結果によって異なります。

市販の漢方を自己判断で使用するよりも、専門家による処方を受けることで、より的確な体質改善が可能です。

【重要ポイント】 PCOSに「これが効く」という万能の漢方はありません。同じPCOSでも体質によって適した漢方は異なります。専門院での丁寧な診察を経た処方を受けることが重要です。

クリニックの不妊治療と鍼灸漢方の組み合わせ方

PCOSで不妊治療クリニックに通っている方が鍼灸漢方を併用することは、西洋医学的な治療の効果を高める意味でも非常に有益です。

【治療ステージ別の鍼灸の活用法】

治療ステージ

鍼灸漢方の役割・タイミング

排卵誘発剤使用中

卵巣血流改善・卵胞発育サポート・副作用(OHSS)リスク軽減

タイミング法・人工授精

排卵前後の施術で卵子の質・子宮環境を整える

体外受精・採卵前

卵巣への血流UP・卵胞数の最大化・採卵ストレスの緩和

胚移植前後

子宮内膜の血流改善・着床環境の整備・移植前後の鍼灸

自然排卵を目指す場合

12回の継続施術で排卵周期の回復を目指す

特にPCOSの方が体外受精を行う場合、OHSSリスクが高くなることがあります。

鍼灸は卵巣過剰刺激を和らげる作用も期待でき、採卵周期中の施術は多くの専門院で推奨されています。

【クリニックへの伝え方】 鍼灸を受けていることを担当医に必ず伝えましょう。多くのクリニックは鍼灸の併用を歓迎または容認しています。信頼できる鍼灸院はクリニックとの連携を大切にします。

実際の改善事例:PCOSから妊娠へ

当院でサポートしてきたPCOS患者さんの実例(プライバシー保護のため一部変更)をご紹介します。

 

事例① 34歳・鍼灸・漢方施術を3か月で自然妊娠

  状態:生理不順。クロミッドを使用するも排卵が不安定

  体質診断:痰湿+気滞の複合タイプ。舌苔が厚く、ストレスが多い

  施術:自律神経を整える週1回の鍼灸+化痰理気の漢方を継続

  変化:1ヶ月目から月経周期が安定。基礎体温に二相性が現れ始める

  結果:1ヶ月後にクロミッドなしで自然排卵、3ヵ月後に妊娠

 

事例② 42歳・PCOSも鍼灸・漢方で卵子の質改善

  状態:PCOS採卵できるが受精卵の質が低く移植を繰り返していた

  体質診断:腎虚+痰湿タイプ。疲労感が強く冷えがある

  施術:採卵3ヶ月前から週12回の鍼灸+活血の漢方

  変化:受精卵の質が前回より改善し、3個の正常胚を確保

  結果:採卵し7個をPGTAに出し3個が正常胚

これらの事例はすべての方に同じ結果が約束されるものではありません。

ただし、共通しているのは「体質に合ったアプローチを継続した」ことです。

PCOSは数週間で改善する体質ではなく、36ヶ月をかけて根本から整えるアプローチが必要です。

まとめ:PCOSと鍼灸漢方のポイント整理

PCOSに対する鍼灸漢方のアプローチについて、要点を整理します。

ポイント

内容

① PCOSは東洋医学が得意

痰湿・腎虚・気滞血瘀の複合体質として根本改善できる

鍼灸が効く4つの理由

血流改善・ホルモン正常化・インスリン改善・ストレス解消

体質に合った漢方を組み合わせる

痰湿型・腎虚型・気滞型で処方が異なる。自己判断は避ける

クリニック治療との相性が良い

排卵誘発・体外受精と併用することで相乗効果が期待できる

継続が大切

PCOSの体質改善には最低3ヶ月、できれば6ヶ月の継続が必要

「PCOSだから妊娠しにくい」ではなく「PCOSという体質を丁寧に整えれば妊娠できる体に近づける」という視点で、今日から一歩を踏み出してください。

PCOSを体質から改善したい」「排卵誘発剤と並行して鍼灸を試したい」そんな方のために、当院では初診前の無料相談を承っています。

大阪で20年・延べ1,000名以上の妊活をサポートしてきた漢方鍼灸師が、あなたのPCOSの体質タイプ・治療ステージに合ったアドバイスを丁寧にお伝えします。

【こんな方はぜひご相談ください】

●  PCOSと診断され、体質から根本的に改善したい方

●  排卵誘発剤を使っているが効果が不安定・副作用が気になる方

●  大阪の不妊治療クリニックと並行して鍼灸漢方を取り入れたい方

●  体外受精でOHSSリスクがあり、体を整えながら採卵に臨みたい方

●  PCOS・生理不順・無排卵を漢方と鍼灸で改善したい方

監修・執筆者

不妊専門 漢方鍼灸師

三ツ川レディース漢方鍼灸院

院長 三ツ川 友一郎

国家資格 鍼灸師、登録販売士、

妊活サポート実績多数

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