14-5.【妊活】自律神経を整える効果が期待できるツボ3選

自律神経は「ホルモンバランス」と深い関係があるため、妊活中は日頃から自律神経を整えておくことも大切です。

規則正しい生活習慣や漢方薬も効果が期待できますが、併して自律神経を整える効果が期待できるツボを刺激したり、お灸していただくこともおすすめです。

そこで今回は自律神経を整える効果が期待できるツボをご紹介していきたいと思います。

東洋医学で「自律神経」は五臓の「肝」と密接な関係があると考えられています。

五臓の肝には

• 精神の働きを司る
• 血液の貯蔵（全身に血液を供給するため）
• 感情のコントロール
• 全身のエネルギー循環を促進

などの作用があることから肝の機能が失調すると自律神経の調節が上手くできず、ホルモンバランスも崩れる原因になると考えられています。

ホルモンバランスが崩れると

• 月経不順
• 排卵障害
• 子宮内膜の準備不足

などにつながる恐れがあるため、自律神経を整えることはとても重要視されています。

経穴とは「気血」とよばれる身体のエネルギーが循環する道筋ではある「経絡」の重要なポイントを指します。

経穴は361穴（WHOに認められている）存在し、身体のどこかに異常がある場合に反応が現れるため診察診断や治療ポイントとして利用します。

自律神経を整えるためには五臓の「肝」の機能を調節するツボを使うことが多く、なかでもおすすめなのが

1. 合谷
2. 百会
3. 内関

の３つです。

それぞれ少しずつ効果が異なるため、詳しく解説していきます。

合谷は手の陽明大腸経といわれる胃腸と関係の深い経絡上に存在するツボで

「手の甲側、親指と人差し指の間の骨が交わる部分の人差し指側」に位置します。

自律神経の乱れ（特に交感神経の昂り）による

• 肩こりも伴う頭痛
• 便秘

などの症状に効果が期待できます。

また合谷は「顔の症状全般にも効果がある」といわれており、

• 目の不調（目の疲れやドライアイ、ものもらいなど）
• 肌荒れ
• 歯痛

などにも効果が期待できると考えられています。

合谷に痛みがある場合は目や脳を使い過ぎて交感神経が昂りすぎている（頭に血がのぼっているいイメージ）

証拠でもあります。

とても万能なツボなので、日頃からマッサージしておくことがおすすめです。

百会の百は「多く」、会は「交わる」という意味があり、名前の通り多くの経絡と連絡し合う万能なツボで

「頭頂部のほほ中央」に位置します。

自律神経の乱れ（特に交感神経の過剰な昂り）による

• イライラや憂うつ感
• 不眠
• 頭痛、めまい

など様々な効果が期待できます。

また百会は別名「健脳」ともいわれており、脳を元気にする効果もあるといわれています。

脳は女性ホルモンの分泌にも関与するため、日頃から百会をマッサージしたりしておくことがおすすめです。

ですが百会は合谷と同様に頭に昇り過ぎた血液を下に降ろす（血圧の下降）効果があるため、刺激した際に「ふらつき」などの症状が現れる場合は控えるようにしましょう。

内関は「精神」と関係が深い手の厥陰心包経といわれる経絡上に存在するツボで

「手首にできるシワ（2本目）の真ん中から肘に向かって指3本分」のところに位置します。

自律神経の乱れによる

• イライラや憂うつ感
• 動悸
• めまい
• ヒステリー

などいわゆる自律神経失調症でよく現れる症状に効果的だといわれています。

また内関は「消化機能」とも関係が深く、ストレスによる

• 胃の不快感
• 食欲不振
• 吐き気

などのトラブルにも効果が期待できます。

消化機能が低下しているとうまく血液や栄養がつくられなくなり、子宮や卵巣に十分な栄養が行き届かなくなる恐れもあります。

消化機能は子宮や卵巣に血液や栄養を送り届ける道筋でもあるため、特に胃腸が弱い方におすすめのツボです。

今回は自律神経を整える効果が期待できるツボをご紹介しましたが、妊娠に至るために大切なのは「心身ともに健康」であることです。

ツボはあくまでも自律神経が整いやすいように促すものであり、自律神経自体を調節できるものではありません。

そのため、ツボを刺激していても不規則な生活を送っていてはなかなか効果が出るまでに時間がかかってしまいます。

お心当たりのある方はまず、規則正しい生活習慣を心がけつつご紹介したツボを刺激することを取り入れてみましょう。

※妊活中の生活習慣については詳しく記載したコラムの一覧がございますので、ぜひご参考ください。