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今年は梅雨入りが早く、ジメジメとした暑い日が続いておりますがこれから梅雨が明けると本格的に夏がやってきます。
妊活中の方に夏本番に向け気をつけていただきたいのは”夏冷え”です。
当院にいらしている患者様にも”夏場は冷房で足もととかが冷える”というお声をよくお聞きします。
夏場でも服装には気をつけて冷え対策をしていただくことはもちろんですが”漢方薬”を併用していただくとより効果が期待できます。
そこで今回は”体質別に夏冷えに効果的な漢方薬"をご紹介していきたいと思います。
夏場に食欲が低下し、体重が1~2キロ減少する方はこの胃腸が弱い“気血両虚”タイプの可能性があります。
気血両虚とは、東洋医学で“気血水” 3つの構成要素で健康が維持されていると考えられており、気血両虚とは何らかの原因で“気と血”が不足し気血水のバランスを崩している状態をいいます。
東洋医学では飲食物から“血”がつくられると考えられており、胃腸が弱っていると必要な血が十分につくられなくなってしまいます。
気や血が不足していると“栄養や血液が手足の末端まで十分に行き届かない”ため冷えの原因になることがあります。さらに血が不足し、血流が悪いと子宮内に酸素や栄養が行き届かなくなるため、”子宮内膜が薄くなったり、着床率の低下する”原因につながることもあります。
気血両虚傾向のある方には不足した気や血を補う“六君子湯や補中益湯、全十大補湯”などの漢方薬がおすすめです。
これらの漢方薬は“胃腸の働きを高めると同時に滋養強壮して自然治癒力を高める”効果が期待でき、夏冷えだけでなく食欲不振の改善にも最適です。
瘀血とは血の巡りが悪くなり、古くなった血や老廃物が体内に溜まっている状態をいいます。
瘀血は主に“過度なストレスや不規則な生活、偏った食生活”などが原因と考えられています。
瘀血傾向がある方は”全身の血流が悪くなる“ため、手足の末端まで血が巡らず夏でも”冷え“の症状がみられやすくなります。
また”子宮内の血流も悪くなる“ため、卵子の質が低下し、不妊の原因にもつながります。
瘀血傾向にある方は血の巡りを良くする“桂枝茯苓丸や芎帰調血飲第一加減、桃核承気湯”などの漢方薬がおすすめです。
これらの漢方薬は全身の血の巡りを良くし、瘀血を改善する効果が期待できます。
また貧血があり、瘀血傾向にある方は“加味逍遙散、婦人宝”などが当院では処方されることもあります。
水滞とは”体内に余分な水分や老廃物が溜まり、水分代謝が悪くなっている“状態をいいます。
水滞は主に”水分の過剰摂取や腎機能の低下、自律神経の乱れ“などが原因と考えられています。
水滞傾向にある方は”全身の水分代謝が悪くなり、余分な水分が体内に溜まってしまう”ためむくんで冷えやすくなります。
夏は特に熱中症対策をしようと水分を摂りすぎて水滞になる方も少なくありません。
水分代謝悪く、身体が冷えていると”子宮内も冷え不妊の原因”につながるので夏場でも水分の摂り過ぎには十分に注意しましょう。
水滞傾向のある方は水分代謝を良くする“五苓散や当帰芍薬散”など水分代謝を上げ余分な水分を取り除く漢方薬がおすすめです。
ですが、水滞の原因が”腎機能の低下によるものや自律神経の乱れによるもの“の場合は漢方薬が異なってくるため注意が必要です。
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