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妊活のゴールをどう考える?「子どもがいる人生」以外の選択肢と向き合う

〜妊活のゴールは「妊娠・出産」だけではないかもしれない。20年間の経験から〜

はじめに:このコラムを読んでいるあなたへ

 

このコラムを開いてくださったということは、「妊活をいつまで続ければいいのか」「子どもがいない人生も考え始めている」「妊活のゴールって、本当はどこにあるのだろう」——そんな問いを抱えているのかもしれません。

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)で20年以上・延べ3,000名以上の妊活をサポートしてきた中で、私が最も多く向き合ってきた問いのひとつが、この「妊活のゴール」についての問いです。

答えを出すのは、あなた自身です。

でもその問いを一緒に考える時間として、このコラムを書きました。

「妊活のゴール」を問い直す

妊活を始めた頃、多くの方の頭の中にある「ゴール」は明確です。

「妊娠して、元気な赤ちゃんを産む」——それだけです。

しかし妊活が長くなるにつれて、そのゴールが「正しい唯一のゴール」なのかどうか、ふと疑問に思う瞬間が訪れることがあります。

「もし妊娠できなかったら、私の人生は失敗なのか?」

●「子どもがいなくても、幸せになれるのだろうか?」

●「夫婦ふたりの人生も、ひとつの完結した形ではないか?」

●「養子・里子という選択肢は、私たちに合うだろうか?」

●「妊活をやめることは、逃げることなのか?」

 

 これらの問いは、弱さではありません。

妊活を真剣に生きてきたからこそ湧いてくる、とても誠実な問いです。

 妊活の「ゴール」は本当に「妊娠・出産」だけか

ここで少し、視点を変えてみましょう。

そもそも、なぜ子どもがほしいと思ったのでしょうか。

「子どもと一緒に過ごしたい」「誰かを育てたい」「家族という形を作りたい」「自分の命を次につなげたい」「パートナーとの新しい関係を築きたい」

人によって、その「なぜ」は異なるはずです。

もし「子どもがほしかった理由」がそこにあるとすれば、

その「理由」を叶える方法は、

必ずしも「自分で妊娠・出産する」という一本道だけではないかもしれません。

「子どもがほしかった理由」の例

別の形で叶えられる可能性

誰かを育てたい・愛したい

里親・養子縁組・特別養子縁組という選択肢

家族という形を作りたい

夫婦ふたりという完結した家族の形

子どもと過ごす時間がほしい

甥・姪・地域の子どもたちとの関わり

命を次につなげたい

仕事・創造・社会への貢献という形の「つなぎ方」

パートナーとの関係を深めたい

子どもを持たなくても深まり続ける夫婦の関係

 これは「子どもをあきらめろ」という話ではありません。

ただ、「子どもがいる人生」だけをゴールとして設定しておくと、

その選択肢が叶わなかったとき、他の「人生の豊かさ」が見えにくくなってしまうことがある

そのことを、多くの方と向き合う中で感じてきました。

子どもがいない人生と向き合う——4つの視点

 視点「あきらめ」ではなく「選択」として

「子どもがいない人生を選ぶ」という言葉は、

「あきらめた」と同義に聞こえることがあります。

しかし本当にそうでしょうか。

何年もかけて医療と向き合い・体質改善に取り組み・自分の体と心を深く知り

その上で「子どもがいない人生を生きる」という決断をした方を、

私は「あきらめた人」とは呼べません。

むしろその決断には、深い自己理解と勇気があります。

「あきらめ」と「選択」の違いは、外から見たら同じに見えることもある。

でも内側にいる自分には、その違いがわかるはずです。

 

視点「ゼロかイチか」ではなく「グラデーション」で考える

「妊娠できるか・できないか」という問いは、

どうしても「ゼロかイチか」の思考を呼びやすい。

しかし人生は、もう少しグラデーションでできています。

 

今の自分の体の状態で、できる最善を続けてみる

●一定の区切り(年齢・試みた回数・期間)を自分で設定してみる

●ペースを落として、体と心を休める時間を持ってみる

●里親・養子という選択肢の情報を、今すぐ決断せずに知ってみる

●「もし子どもがいなかったら、どんな人生を生きたいか」を少し考えてみる

 

「今すぐ決断しなければならない」ということはありません。

ただ、その問いを「封印する」のではなく「横に置いておく」ことは、

心の重荷を少し軽くしてくれることがあります。

 

視点パートナーと「妊活のゴール」を話し合う

妊活が長くなると、

「妊活のゴール」についてパートナーと正直に話し合えていない夫婦が多くなります。

「相手を傷つけたくない」「自分が弱いと思われたくない」——

そういう思いが、本当に大切な対話を遠ざけてしまうことがあります。

「もし子どもがいなかったら、どんなふうに生きていきたい?」という問いを、

ふたりで話せる機会を一度作ってみてください。

答えはすぐに出なくていい。

ただ、その問いをふたりで抱えることで、

夫婦の関係に新しい深さが生まれることがあります。

 

視点「妊活を続ける」という選択も、尊い

「子どもがいない人生」について考えることは、

「妊活をやめること」と同義ではありません。

「もし叶わなかったとしても、私はどう生きるか」を考えながら、

今の妊活を続けることもできます。

むしろ「もし叶わなくても大丈夫な自分」でいることが、

妊活中のコルチゾールを下げ・ホルモン環境を安定させ・「執着を手放した瞬間に妊娠した」という方が少なくない理由のひとつかもしれません。

【執着を手放すことと妊活を続けることは矛盾しない】 

「結果への執着」を手放すことは、

「今日の体質改善をやめること」とは違います。

今日できることに丁寧に取り組みながら、

「結果は体に任せる」という姿勢——

これが東洋医学的な「無為(むい)」の養生に通じます。

東洋医学的な「人生の流れ」の捉え方

東洋医学・中国の道家思想には「天命(てんめい)」という考え方があります。

 

人にはそれぞれ天から与えられた命と使命があり、

生命の形はひとつではないという視点です。

 

「すべての命には意味がある」という発想は、

「子どもがいる人生だけに意味がある」ではなく

「子どもがいない人生にも、その人だけの意味と役割がある」

という視点へと開かれていきます。

 

20年間、多くの方と向き合ってきた中で、

「子どもがいない人生を選んだ後に、深く豊かな人生を生きている」

という方に何度も出会ってきました。

 

その方々に共通しているのは、

「あきらめた」のではなく「自分の人生の形を選んだ」という静かな強さでした

専門家・支援機関につながることも選択肢のひとつ

「妊活のゴール」について一人で、

あるいはパートナーとだけで考えることが難しいと感じるときは、

専門家の力を借りることも大切な選択肢です。

支援の種類

内容

不妊カウンセラー・心理士

妊活中の感情的な苦しさ・夫婦間のすれ違い・治療の終結についての専門的なカウンセリング

不妊ピアサポート団体

同じ経験を持つ方々とのつながり。「ファインジャパン」「NPO法人Fine」など

里親・養子縁組の相談窓口

各都道府県の児童相談所・民間養子縁組あっせん機関。情報収集だけでも可能

夫婦カウンセリング

妊活によって生じた夫婦関係の変化・対話の場として

まとめ:どんな選択も、あなたの人生の答えになれる

妊活のゴールは、「妊娠・出産」だけではないかもしれない

このコラムで伝えたかったのは、ただそれだけのことです。

「子どもがいる人生」も「子どもがいない人生」も「里子・養子という家族の形」も

どれも、間違いではありません。

大切なのは、

その選択を「外からの圧力」ではなく

「自分の内側」から選ぶことができているかどうかです。

 

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)では、

「妊活を続ける」方にも「迷っている」方にも、

体と心の両面から寄り添います。

どんな段階の方でも、

一人で抱え込まずお気軽にご相談ください。

大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪・門真・寝屋川・交野エリアの方は、

まずは一度お電話またはメールでご連絡ください。

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●刺さない経絡治療・全室個室の落ち着いた環境でゆっくり話せる場所をお探しの方

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定休日(日曜・祝日午後・水曜午後)

監修・執筆者

不妊専門 漢方鍼灸師

三ツ川レディース漢方鍼灸院

院長 三ツ川 友一郎

【資格】  鍼灸師・柔道整復師・医薬品登録販売者・日本刺絡学会認定鍼灸師 

【学会】(一社)日本はり医学会 理事役員・日本伝統鍼灸学会会員

【役職】大東市鍼灸マッサージ協会 会長(2017年~)

【実績】1995年開業・臨床歴31年・妊娠サポート860名超

【学術発表】医道の日本(専門誌)執筆・第50回日本伝統鍼灸学会学術大会発表

参考文献

【現代医学・心理学文献】

 

1. グリールAL、他. 不妊と心理的苦痛:システマティックレビュー. ヒューマン・リプロダクション・アップデート. 2010;16(2):133-142.

 

2. ヴェルハークCM、他. 不妊治療における女性の感情的な適応:レビューと今後の研究方向. ヒューマン・リプロダクション・アップデート. 2007;13(1):27-36.

 

3. ガミロM、他. 不妊治療の中断理由:前向き縦断研究. ヒューマン・リプロダクション. 2012;27(4):1149-1153.

 

4. ペータースンBD、他. 不妊治療終結後の心理的適応:子どものいない人生への移行に関する質的研究. アクタ・オブステトリカ・エット・ギネコロジカ・スカンジナビカ. 2014;93(11):1150-1164.

 

5. ドマーAD. 不妊治療の精神的影響:統合的なアプローチの必要性. インターナショナル・ジャーナル・オブ・フェルティリティ・アンド・ウィメンズ・メディスン. 2000;45(3):176-183.

 

【東洋医学・思想的背景】

 

・黄帝内経 素問(四気調神大論篇)——「恬淡虚無、真気従之、精神内守、病安従来」:心を穏やかに保ち無為の境地にあることが気血を養うという養生の根本。結果への執着を手放すことの東洋医学的根拠(紀元前2世紀〜紀元後2世紀)

 

・老子(道徳経)——「為而不争」:行動しながら争わない。「無為而無不為」:何もしないようで何もしないことはない。妊活における「尽力しながら結果を手放す」という姿勢の思想的背景

 【免責事項】 本コラムは妊活・不妊治療の方針を決定するものではありません。治療方針については担当医と、心理的なサポートについては心療内科・カウンセラーなど専門家にご相談ください。

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