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「もう疲れた」と思ったときに読んでほしい話

〜妊活を続ける・休む・やめる。その選択に正解はありません〜

はじめに:このコラムを読んでくださっているあなたへ

 

「もう疲れた」——そう感じてこのページを開いてくださったのかもしれません。

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)には、20年以上・延べ3,000名以上の方が妊活で来院されました。

その中で、多くの方が一度は「もう疲れた」「このまま続けていいのかわからない」「いっそやめてしまいたい」という気持ちを経験されています。

このコラムには「こうすれば妊娠できます」という答えは書いてありません。

代わりに、「続ける・休む・やめる」という選択について、20年間多くの方と向き合ってきた中で感じてきたことをお伝えしたいと思います。

「疲れた」と感じるのは、頑張ってきた証拠

妊活を始めてからのこれまでを振り返ってみてください。

通院のスケジュール調整、注射や薬の副作用、結果を待つ時間、周囲からの何気ない言葉、自分を責める気持ち——数えきれないほどのことに、これまで向き合ってこられたはずです。

「疲れた」という気持ちは、弱さではありません。

それだけ真剣に・大切に・向き合ってきたからこそ生まれる、自然な感情です。

まずその気持ちを「感じてはいけないもの」として押し込めず、「そう感じても当然だ」と認めることから始めてみてください。

【心当たりはありませんか】 

もし「眠れない日が続いている」「何をしても涙が出る」「将来に希望が持てない」「消えてしまいたいと感じる」といった状態が続いている場合は、一人で抱え込まず、心療内科・カウンセラーなど専門家のサポートを受けることも大切な選択肢です。

「続ける」という選択について

妊活を続けるという選択には、いくつかの形があります。

「続ける」のかたち

考え方の例

今の治療方針のまま続ける

担当医との関係・これまでの経過に納得感がある場合

治療のステップを変えて続ける(ステップアップ・ダウン)

今の方法に限界を感じても、別のアプローチを試したい場合

ペースを落として続ける(毎周期ではなく数ヶ月に1回など)

心身の負担を減らしながら可能性は残しておきたい場合

鍼灸・漢方・食養生など体質改善を中心に続ける

医療的な治療と並行して、または一旦距離を置いて体を整える場合

 「続ける」という選択は、必ずしも「全力で・毎周期・最大限の治療を」という意味だけではありません。

自分たちのペースで・自分たちの形で続けることも、立派な「続ける」です。

「休む」という選択について

「少し休みたい」と思うことに、罪悪感を持つ必要はありません。

体外受精を繰り返すことは、身体的にも精神的にも大きな負荷がかかります。

東洋医学的に見ても、採卵・移植を休みなく繰り返すことは「腎精」を消耗させ続けることになり、かえって体質改善の機会を失わせることがあります。

「休む」ことの意味

体・心への効果

腎精の回復期間

採卵・移植による消耗から腎精を回復させる時間。次の周期に向けた体づくりの期間になる

ホルモン環境のリセット

薬剤による刺激が続いた卵巣・子宮に休息を与え、自然なホルモンリズムを取り戻す機会

夫婦関係の見つめ直し

「妊活の話ばかり」になっていた関係性に、本来の二人の時間を取り戻す機会

仕事・生活との両立の調整

通院と仕事の両立に追われていた生活を一度整理する時間

気持ちの整理

「次にどうしたいか」を治療のスケジュールに追われずに考える時間

 「休む」ことは「諦める」ことではありません。

当院でも、数ヶ月から1年ほど治療を休んで体質改善に専念し、その後に妊娠・出産された方を多く経験しています。

「休む」は、次への準備期間にもなり得る選択です。

「やめる」という選択について

「妊活をやめる」という選択もまた、その方にとって大切な決断のひとつです。

やめるという選択には、「これ以上は心身が持たない」「年齢的・経済的に区切りをつける」「夫婦で話し合い、別の人生の形を選ぶ」など、さまざまな理由があります。

どの理由であっても、それは「逃げ」ではなく、自分たちの人生にとっての「選択」です。

【「やめる」を選んだ方へ】 

妊活をやめるという決断をされた方の中には、その後しばらく「自分の選択は正しかったのか」と揺れ動く時期を過ごす方もいます。

それも自然な心の動きです。

もし気持ちの整理に専門家のサポートが必要であれば、カウンセリングなどのサポートを利用することも選択肢のひとつです。

東洋医学的な視点——心と体はつながっている

東洋医学では、感情と臓腑の働きは密接に関連していると考えます。

「思い悩みすぎることは脾を傷め」「恐れや不安は腎を傷める」「怒りや抑圧された感情は肝を傷める」——これらはすべて、長期化する妊活のストレスと深く関わります。

東洋医学的概念

妊活の長期化との関連

思慮過多(しりょかた)が脾を傷める

「次はどうしよう」という思考の堂々巡りが消化吸収力を低下させ、気血の生成を妨げる

恐れ・不安が腎を傷める

「年齢的にもう時間がない」という焦りが腎精をさらに消耗させる悪循環

肝気鬱結(ストレスによる気の滞り)

抑え込んだ感情がホルモン分泌リズムを乱し、治療効果にも影響しうる

心神不安(しんしんふあん)

不眠・動悸・落ち着かなさ。長期の緊張状態が心身を消耗させる

 「気持ちを整えることは、体を整えること」——これは精神論ではなく、東洋医学が長い歴史の中で観察してきた、心と体のつながりについての知恵です。

「続ける」にせよ「休む」にせよ「やめる」にせよ、その選択をする「あなた自身の心と体」を大切にすることが、すべての土台になります。

今、自分にできる小さなこと

大きな決断をすぐに下す必要はありません。

今この瞬間にできる、小さなことから始めてみませんか。

今日できる小さなこと

なぜそれが助けになるか

今日は「妊活のことを考えない時間」を意識的に作る

常に頭の中にある状態から、少しだけ離れる練習。脳と心を休ませる

信頼できる人に「疲れた」と言葉にして伝える

言葉にすることで感情が整理され、一人で抱え込む状態から抜け出すきっかけになる

湯船にゆっくり浸かる

副交感神経が優位になり、心身の緊張がゆるむ。体を温めることは心も温める

「今日はここまで」と自分を労う

完璧主義・自己批判を手放す練習。妊活においても自分への優しさは大切な力になる

専門家(医師・カウンセラー・鍼灸師)に今の気持ちを話してみる

一人で答えを出そうとせず、第三者の視点を借りることで見えてくるものがある

まとめ:どの選択も、あなたの人生の一部

「続ける」「休む」「やめる」——このどれもが、間違いでも正解でもありません。

それぞれの時期に、それぞれの状況の中で、自分たちにとって最善だと思える選択をしていく。それだけです。

もし今「もう疲れた」と感じているなら、まずはその気持ちを認めてあげてください。

そして、誰かに話す・体を休める・専門家に相談する——どんな小さな一歩でも構いません。

三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)では、妊活を「続ける」方にも「休む」方にも、刺さない経絡治療・全室個室の環境で、心と体の両面からサポートしています。

「治療を休んでいる間の体質改善」「次に向けた心身の準備」など、どんな段階の方でもご相談いただけます。

大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪・門真・寝屋川・交野エリアの方は、一人で抱え込まず、お気軽にお声かけください。

―――――――――

妊活に疲れを感じており心身を休めながら相談したい方

●治療をお休みしている期間に体質改善に取り組みたい方

●ペースを見直しながら妊活を続けたい方

●刺さない経絡治療・全室個室の落ち着いた環境で話を聞いてほしい方

●大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪・門真・寝屋川・交野エリアにお住まいの方

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監修・執筆者

不妊専門 漢方鍼灸師

三ツ川レディース漢方鍼灸院

院長 三ツ川 友一郎

【資格】  鍼灸師・柔道整復師・医薬品登録販売者・日本刺絡学会認定鍼灸師 

【学会】(一社)日本はり医学会 理事役員・日本伝統鍼灸学会会員

【役職】大東市鍼灸マッサージ協会 会長(2017年~)

【実績】1995年開業・臨床歴31年・妊娠サポート860名超

【学術発表】医道の日本(専門誌)執筆・第50回日本伝統鍼灸学会学術大会発表

参考文献

【現代医学文献】

 

1. グリールAL、他. 不妊と心理的苦痛:システマティックレビュー. ヒューマン・リプロダクション・アップデート. 2010;16(2):133-142.

 

2. ヴェルハークCM、他. 不妊治療における女性の感情的な適応:レビューと今後の研究方向. ヒューマン・リプロダクション・アップデート. 2007;13(1):27-36.

 

3. ガミロM、他. 不妊治療の中断理由:前向き縦断研究. ヒューマン・リプロダクション. 2012;27(4):1149-1153.

 

4. ローニーKL、ドマーAD. ストレスと不妊の関係. ダイアログス・イン・クリニカル・ニューロサイエンス. 2018;20(1):41-47.

 

5. ボイビンJ、他. 不妊患者における心理的介入が妊娠率に与える影響:メタ分析. ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル. 2011;342:d223.

 

【東洋医学古典】

 

・黄帝内経 素問(挙痛論篇)——「思則気結」「恐則気下」:思い悩みは気を結滞させ、恐れは気を低下させるという感情と気の関係(紀元前2世紀〜紀元後2世紀)

 

・黄帝内経 素問(陰陽応象大論篇)——「悲勝怒、恐勝喜」など、感情同士が互いに影響し合うという五行の理論。感情を一面的に捉えない東洋医学の視点

 

・景岳全書(張介賓著、1624年)——「形neuf神俱旺、則百邪不能侵」:心身が充実していれば外邪に侵されにくいという、心身一如の養生観

 【免責事項】 本コラムは医療行為の代替を目的とするものではありません。心身の不調が続く場合や、治療方針に関するご判断は、医師・カウンセラーなど専門家にご相談ください。

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