大阪府
〒574-0026 大阪府大東市住道1丁目2-25
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〜「甘いものを控えるだけでは不十分」。血糖値スパイクを防ぐ食べ方の科学と東洋医学〜
「PCOSと言われたら糖質制限をしなければいけないのですか?」「血糖値と排卵障害は本当に関係があるのですか?」——三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)でよくいただく質問です。
PCOSの方の約70〜80%にインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)が認められるとされています。
インスリン抵抗性は卵巣でのアンドロゲン(男性ホルモン)過剰産生を引き起こし、卵胞の成熟を妨げ・排卵障害を悪化させます。
この連鎖を断ち切るために「血糖値の安定化」が食事療法の核心になります。
三ツ川レディース漢方鍼灸院(大阪府大東市)では20年以上・延べ3,000名以上の妊活をサポートしてきました。
このコラムではPCOSと血糖値の関係・インスリン抵抗性を改善する低GI食の具体的な実践法・東洋医学的なアプローチを解説します。
PCOSにおけるインスリン抵抗性と排卵障害の関係は、以下の連鎖で説明できます。
| 連鎖のステップ | 詳細 |
| ①インスリン抵抗性の発生 | 細胞がインスリンに反応しにくくなる状態。遺伝的要因+過体重・運動不足・食事が重なって生じる |
| ②代償性インスリン過剰分泌 | インスリンが効きにくいため膵臓が大量にインスリンを分泌。血中インスリン濃度が慢性的に高まる |
| ③卵巣でのアンドロゲン過剰産生 | 高インスリン血症が卵巣の莢膜細胞を刺激→テストステロン・アンドロステンジオンの過剰産生 |
| ④卵胞の成熟障害 | 過剰なアンドロゲンが卵胞の顆粒膜細胞を傷つけ・アロマターゼ活性を低下させる→エストロゲン産生障害 |
| ⑤LHサージの異常 | アンドロゲン過剰がGnRHパルスを乱し→LH過剰・FSH相対的低下→排卵障害・多嚢胞形成 |
| ⑥血糖値スパイク→悪循環 | 食後の急激な血糖上昇→インスリン過剰→アンドロゲン産生増加の悪循環が繰り返される |
【PCOSとインスリン抵抗性の関係】
BMIが正常(痩せ型)のPCOS女性でも約30〜40%にインスリン抵抗性が認められることが研究で示されています。
血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急激に上昇し(140mg/dL以上)、その後急激に下降する現象です。
通常の空腹時血糖検査では検出されないことが多く、「検査で異常なし」でも血糖値スパイクが繰り返されているケースがあります。
| 血糖値スパイクの原因 | PCOSへの影響 |
| 白米・白いパン・うどんの大量摂取 | 単純糖質→急激な血糖上昇→インスリン過剰→アンドロゲン産生増加 |
| 糖分の多い飲み物(清涼飲料水・果汁100%) | 液体の糖質は固体より吸収が速く血糖値スパイクを起こしやすい |
| 空腹時間が長い後の一気食い | 空腹→食後血糖急上昇のパターン。長い空腹より小まめな食事が有益 |
| 果糖(フルークトース)の過剰摂取 | 果糖は肝臓での脂質合成増加→インスリン抵抗性悪化→PCOS悪化 |
| 夜遅い大量食 | 夜間はインスリン感受性が低下しており、同じ食事量でも血糖値が上がりやすい |
GI(Glycemic Index:グリセミック指数)は、食品が血糖値を上げる速さ・程度を数値化したものです。
GI値が高いほど食後の血糖値が急激に上昇します。
| GIの分類 | GI値 | 代表的な食品例 |
| 高GI食品(避けるべき) | 70以上 | 白米・食パン・うどん・餅・コーンフレーク・砂糖・清涼飲料水 |
| 中GI食品(控えめに) | 56〜69 | 玄米(一部)・パスタ(白)・さつまいも・バナナ・パイナップル |
| 低GI食品(積極的に摂る) | 55以下 | 大麦・オートミール・全粒粉パン・豆類・ほとんどの野菜・ナッツ・乳製品(無糖) |
【GLも重要】 GI(血糖値の上がりやすさ)に加えて、GL(グリセミック負荷:GI×摂取量)という概念も重要です。
スイカはGI72(高GI)ですが1回の摂取量が少ないためGLは低く、少量なら問題になりにくいです。「GI値だけで判断しない」ことが実践のコツです。
| 主食の種類 | GI値の目安 | 摂り方・コツ |
| 大麦(押し麦・もち麦) | 約25〜35 | 白米に2〜3割混ぜるだけでGLが大幅に低下。β-グルカンが腸内での糖吸収を遅らせる |
| オートミール | 約55 | 白米の代替朝食として。タンパク質・食物繊維が豊富で血糖値上昇が緩やか |
| 全粒粉パン | 約50〜55 | 食パンからの切り替え。食物繊維と栄養素の密度が高い |
| 玄米 | 約55〜65 | 白米(GI約84)から切り替え。よく噛むことでさらに血糖値上昇が緩やかに |
| 豆類(レンズ豆・ひよこ豆・黒豆) | 約20〜35 | 主食の一部を豆類に置き換える。タンパク質・食物繊維・ミネラルが豊富 |
| 食べ方の工夫 | 血糖値への効果 | 具体的な方法 |
| ベジタブルファースト(野菜から食べる) | 食物繊維が糖の吸収を遅らせる。食後血糖値が最大20〜30%低下する報告あり | 野菜・海藻→タンパク質→最後にご飯・パンの順序 |
| タンパク質と一緒に食べる | タンパク質がインクレチン分泌を促しインスリン応答を最適化 | ご飯だけでなく必ず肉・魚・卵・豆腐を組み合わせる |
| 食物繊維と一緒に食べる | 糖の腸管吸収速度を低下させ血糖値スパイクを防ぐ | きのこ・海藻・ごぼう・こんにゃくを毎食に |
| 酢を取り入れる | 酢酸が食後血糖値の上昇を約20%抑制(研究で報告) | サラダのドレッシング・酢の物・黒酢ドリンクで |
| ゆっくりよく噛む(1口30回) | 満腹感が早まり食べすぎ防止。消化酵素の分泌が最適化され血糖値上昇が緩やか | 食事時間は最低15〜20分。早食いは血糖値スパイクの大きな原因 |
| 食材 | 作用 | 摂り方 |
| シナモン(桂皮) | インスリン受容体の感受性を高めるポリフェノール成分を含む。複数の研究でHbA1c・空腹時血糖の改善が報告される | ホットドリンク・ヨーグルト・オートミールに1日0.5〜1g |
| 大麦β-グルカン | 腸内での粘性により糖吸収を遅らせインスリン応答を改善。コレステロール低下効果も | もち麦ご飯(2割混ぜ)・大麦スープとして毎日 |
| 緑茶・カテキン | インスリン感受性改善・血糖値上昇抑制・抗酸化作用。カフェインは適量なら妊活に許容範囲 | 食事中・食後に緑茶を1〜2杯 |
| マグネシウム(黒豆・ナッツ・海藻) | インスリン受容体のシグナル伝達に必須のミネラル。マグネシウム不足はインスリン抵抗性を悪化させる | 黒豆・わかめ・アーモンドを毎日 |
| 亜鉛(牡蠣・牛赤身・かぼちゃの種) | インスリンの産生・貯蔵・分泌に必須。亜鉛不足でインスリン感受性が低下 | 週1〜2回の牡蠣・毎日かぼちゃの種少量 |
| 避けるべきもの | 理由 |
| 清涼飲料水・スポーツドリンク・果汁100%ジュース | 液体の糖質は最も速く吸収され血糖値スパイクを引き起こす。1本で糖質30〜50g以上 |
| 菓子パン・ドーナツ・ケーキ | 精製糖+トランス脂肪酸の組み合わせがインスリン抵抗性を最も悪化させる |
| 白いご飯の大盛り・おかわり | 量が多いほどGLが高くなる。茶碗1杯(150g)を目安に |
| 果糖コーン糖液(加工食品に多い) | 果糖は肝臓での脂質合成を増加させインスリン抵抗性を悪化させる。原材料表示を確認 |
| アルコール(特にビール・甘いカクテル) | 肝臓での糖代謝を妨げ血糖値調整を乱す。PCOSには特に影響が大きい |
東洋医学では、PCOSのインスリン抵抗性に対応する体質を「脾虚湿痰(ひきょしつたん)」と捉えます。
| 東洋医学的概念 | インスリン抵抗性・PCOS血糖問題との対応 |
| 脾虚(消化吸収力の低下) | 脾(消化吸収)の機能が弱まると「水湿(余分な水分・老廃物)」が生じる。インスリン感受性低下による代謝機能の低下と対応 |
| 湿痰(余分な水分・老廃物の蓄積) | 体内の余分な脂肪・老廃物の蓄積。インスリン抵抗性による体脂肪・トリグリセリドの蓄積と対応 |
| 脾気の運化(うんか)の障害 | 脾が食物を気血に変換する機能の低下。インスリンの細胞内シグナル伝達の障害と類似 |
| 補脾健脾・化痰利湿(治療方針) | 脾の機能を高め湿を除く。低GI食・食物繊維・補脾漢方によるインスリン感受性改善と一致 |
「脾を整える食事(低GI・食物繊維豊富・温かい食事)」は東洋医学的にも「補脾健脾」の食養生であり、インスリン抵抗性改善の食事療法と完全に一致します。
| 食事 | メニュー例 | 血糖値管理のポイント |
| 朝食 | オートミール粥(黒ごま・クコの実)+ゆで卵1個+野菜スープ+緑茶 | タンパク質+食物繊維で血糖値スパイクを防ぐ朝食 |
| 昼食 | もち麦ご飯(小盛り)+焼き魚+ごぼうのきんぴら+わかめの酢の物+みそ汁 | ベジタブルファースト実践。酢の物で血糖値上昇を抑制 |
| おやつ | 素焼きナッツ(アーモンド・くるみ)+シナモン入りハーブティー | 低GIおやつで次の食事までの血糖値を安定させる |
| 夕食 | 玄米(小盛り)+豚肉と豆腐の炒め物+ブロッコリーのおひたし+黒豆スープ | タンパク質豊富・食物繊維たっぷりの晩ごはん |
【食事の回数と間隔】 1日3食を規則正しく食べ、1食を小さくして間食(低GI)を組み合わせる「4〜5回小分け食」が血糖値安定に有効なケースもあります。
一方で長時間の空腹(16時間断食など)はPCOSの方には逆に血糖値の乱れを起こすことがあります。
PCOSにおけるインスリン抵抗性→アンドロゲン過剰→排卵障害という連鎖を断ち切るために、血糖値の安定化が食事療法の最も重要な柱です。
「甘いものを控える」だけでなく、低GI主食への切り替え・ベジタブルファースト・タンパク質との組み合わせ・食物繊維の積極的摂取という複合的なアプローチが必要です。
三ツ川レディース漢方鍼灸院(大東市)では、初診120分の体質診断でPCOSの湿痰・脾虚の程度を評価し、低GI食養生の個別アドバイス・補脾化痰の経絡治療・漢方処方を組み合わせた妊活サポートを行っています。
大阪市鶴見区・城東区・旭区・東大阪・門真・寝屋川・交野エリアの方はぜひご相談ください。
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●PCOSのインスリン抵抗性改善を食養生と経絡治療から進めたい方
●低GI食の具体的な取り入れ方を体質別に指導してほしい方
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大阪・東大阪の不妊漢方鍼灸なら三ツ川レディースへ 鍼灸で外から・漢方薬で内から。
本来の東洋医学で妊娠しやすい体へ。 大阪で初めての不妊専門漢方鍼灸院として31年・860名超の妊娠実績。
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不妊専門 漢方鍼灸師
三ツ川レディース漢方鍼灸院
院長 三ツ川 友一郎
【資格】 鍼灸師・柔道整復師・医薬品登録販売者・日本刺絡学会認定鍼灸師
【学会】(一社)日本はり医学会 理事役員・日本伝統鍼灸学会会員
【役職】大東市鍼灸マッサージ協会 会長(2017年~)
【実績】1995年開業・臨床歴31年・妊娠サポート860名超
【学術発表】医道の日本(専門誌)執筆・第50回日本伝統鍼灸学会学術大会発表
【免責事項】 本コラムは医療行為の代替を目的とするものではありません。PCOSの診断・治療については必ず担当医にご相談ください。食事療法の実践にあたっては担当医・管理栄養士への相談をお勧めします。
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