多嚢胞性卵巣症候群（PCOS）の施術

なぜ多嚢胞性卵巣症候群の状態になっているのか？

その原因を東洋医学の観点からつきとめます。

そのために東洋医学独自の「四診法」という診断法を駆使します。

多嚢胞性卵巣症候群の原因には以下のようなことが考えられます。

1　腎の低下から代謝が低下し水や血が停滞する

2　ストレスで気のめぐりが悪くなり水や血が停滞する

3　飲食物の摂り過ぎで水や血が停滞する

4　先天的に「心」が上手く働かない

上記のようなことが原因になっていることが多く、それらを見極めることであなたの多嚢胞性卵巣症候群にどのように施術、対処すればいいのかが分かるのです。

なるべく自然なかたちで妊娠を望まれている方には、自力で排卵し生理周期が整うことが重要です。

東洋医学では排卵に関わる臓腑として「肝」「腎」「脾」「心」をみています。

鍼灸ではそのバランスを整えること、漢方薬は補腎と水や血のめぐりを改善することを重点に施術します。

妊活においては卵子の質がとても大きな要因であることは間違いありません。

それは多嚢胞性卵巣症候群を指摘されている方にも同じことが言えます。

体外受精の採卵でも通常より多くの卵子が採れますが、卵子の質が悪くなる傾向にあるからです。

当院でも卵子の質を上げるためにどのような鍼灸や漢方薬を組み合わせればいいのかを独自に研究してきました。

特に東洋医学でいう「腎」は、西洋医学の腎臓という臓器に該当するのではなく、生殖の働きそのものと考えられています。

ですから、「腎」を改善することが卵巣の働きを高めることにつながり卵子の質を上げると考えられています。

当院では「腎」の働きに加え「心」にも注目して漢方薬を組み立てています。

なぜなら、西洋医学でいう卵巣からのE2（エストロゲン）と脳からのFSH（卵胞刺激ホルモン）の関係を、東洋医学では「腎」と「心」とのバランスと診ているからです。

また、「腎」だけでなくその他の臓腑経絡も複雑に絡んでいるのが私たち人間の身体です。

「腎」を中心にそういった他の要素も考慮に入れて漢方薬を組み立てることで卵子の質を上げることが可能と考えています。