当院でよく次のような相談を受けます。
・胚盤胞を移植しても着床しない
・卵管や子宮に異常はないが着床しない
・子宮内膜が厚くならない
・黄体機能不全と言われた
そのような場合、着床率を上げるために鍼灸と漢方薬を併用するのが効果的です。
身体の外から鍼灸で、内から漢方薬で整えると受精卵が着床しやすくなるのです。
当院でどのような施術をおこなっているのか詳しくみていきましょう。
着床率を上げるには鍼灸で以下の3つの力を高めます、
①子宮内膜として血を受け取る力を高める
②内膜の元になる血を造る力を高める
③内膜の元になる血を運ぶ力を高める
①子宮内膜として血を受け取る力を高める
腎には納気という働きがあります。
気や血が体の中をめぐって最終的に帰ってきて納めるところ、それが腎であり腎の納気という働きです。
この納める力弱くなるとしっかり血を受け取れなくなるので内膜が薄くなってしまいます。
ですので、鍼灸で腎の働きを高めるこおtで子宮内膜が厚くなると東洋医学では考えているのです。
②内膜の元になる血を造る力を高める
脾には造血作用があります。
これは食べたものから子宮内膜に必要な血を造り出す力です。
この力が弱いと食べたものを必要なものに造り変えることができずに「血虚」という状態になってしまい内膜も薄くなってしまいます。
ですので鍼灸で脾の働きを高めることで子宮内膜の元になる血をしっかり造れるようになると東洋医学では考えています。
③内膜の元になる血を運ぶ力を高める
肝には血をめぐらせる働きがあります。
子宮内膜い必要な血をめぐらせる力です。
この力が上手く働かないと血が子宮内膜症に効率よく届かずに「血虚」や「瘀血」という状態になってしまい、内膜が薄くなってしまいます。
ですので鍼灸で肝の働きを高めることで血をしっかり子宮に届けることができると東洋医学では考えています。
着床率を上げるには鍼灸と同じように漢方薬で以下の4つの力を高めます。
①子宮内膜として血を受け取る力を高める
②内膜の元になる血を造る力を高める
③内膜の元になる血を運ぶ力を高める
④内膜の元になる血を補う
①子宮内膜として血を受け止める力を高める
血を受け取る腎の納気の働きを高めるために補腎する漢方薬を使います。
代表的なものとして以下のような漢方薬があります。
・八味地黄丸
・六味地黄丸
・杞菊地黄丸
・参茸大補丸錠
腎の働きを高めて子宮内膜を厚くします。
②内膜の元になる血を造る力を高める
血を造る脾の働きを高める漢方薬を使います。
代表的なものとして以下のような漢方薬があります。
・六君子湯
・柴芍六君子湯
・補中益気湯
・平胃散
脾の働きを高めてしっかり血を造ります。
③内膜の元になる血を運ぶ力を高める
血を運ぶ働きを高める活血剤を使います。
代表的なものとして以下のような漢方薬があります。
・芎帰調血飲第一加減
・桂枝茯苓丸
・桃核承気湯
血のめぐりを良くして子宮にしっかり血を運びます。
④内膜の元になる血を補う
代表的なものとして以下のようなものがあります。
・婦人宝
・四物湯