大阪府

1-3.胚盤胞移植後(体外受精・顕微授精)に注意すべき過ごし方とは

移植後はhCGが分泌されしっかり子宮内膜に着床するまでのとても重要な時期になります。

そのため自宅での過ごし方など注意し、身体をゆっくり休めていただくことがとても大切です。

そこで今回は胚盤胞移植後に注意していただきたい過ごし方についてご紹介していきたいと思います。

胚盤胞移植後の注意点

移植後は日頃より意識して過ごされている方が多いと思いますが良かれと思っていることが逆に着床率を下げてしまっているかもしれません。

お腹の圧迫を避けるや過度な運動は控えることは耳にしたことがあるかと思いますが、そのほかにも移植後は気をつけていただきたいことがいくつかございます。

その中でも特に意識していただきたいのは

  1. 腹八分目を意識し、食べ過ぎない
  2. 21時以降はスマホなどの電子機器を控える
  3. 下腹部にカイロを貼らない

の3つです。

卵子に栄養を与えるためにしっかり食事を摂られている方もいらっしゃるかと思いますが、胚盤胞移植後は食べ過ぎないように注意が必要です。

胃に納まった飲食物は脾臓の働きにより血液と使って消化のお手伝いをします。

食べ過ぎると多くの血液が飲食物の消化や吸収に使われてしまうため、子宮や卵巣に十分に血液が行き届かなくなる場合があります。

そのため移植後は腹八分目を意識し消化に良いものをよく噛んで食べるように心がけましょう。

また

  • 小麦やバターなどの油類
  • 食物繊維が多く含まれているもの(きのこ、ごぼう、さつまいもなど)

は消化しにくいものも消化吸収にたくさんの血液を使い、小麦や油ものは食べ過ぎると全身の血流が悪くなる原因にもつながるため控えましょう。

スマホやテレビなどの情報を取り入れると脳を動かすため頭でたくさんのエネルギーを使います。

すると本来は全身をまんべんなく循環している血液が頭に集まるため、他臓器の血液が不足することがあります。

移植後は着床するために身体のエネルギーを子宮に集めないといけませんが、目や脳を使い過ぎると子宮に届ける血液や栄養が不足してしまいます。

また寝る直前まで脳を活動させると”自律神経の乱れ”につながり、睡眠の質にも影響を及ぼします。

東洋医学で睡眠は生殖機能と関係が深い腎機能を補ったり、自律神経を整える時間と考えられているため21時以降”は電子機器の使用を控えるように心がけましょう。

腎機能が低下し続けると最悪の場合”流産“などの原因にもつながるため、移植後だけに限らず日頃から電子機器の使用頻度は注意しましょう。

下腹部にカイロを貼らない

当院にいらっしゃっている患者様にも多いのは下腹部を温めようとカイロを貼ることです。

確かに移植後は子宮内の血流が悪くならないように冷え対策をするのはとても大切ですが、カイロを貼るのは控えてください。

人間の身体は“ホメオスタシス(生体恒常性)”といわれる“体外環境が変化しても体内の環境を一定に保とうとするしくみ”があります。

例えば“暑い時は汗をかき体温を下げ、寒い時は身体を震わせ体温を上げる”などの働きをします。

移植後にカイロを下腹部に貼り、外的に温めると身体は体温を下げようと冷やすため推奨できません。

これは移植後に限らずカイロの使用は逆に身体を冷やしてしまう場合があるので使い過ぎには十分に注意しましょう。

移植後などに下腹部を温めたい場合は“腹巻”などで代用するようにしましょう。

日頃の養生が妊娠への近道

今回は胚盤胞移植後の過ごし方についてお話ししましたが、妊娠に至るために一番大切なのは”心身ともに健康“であることです。

そのため移植後だけでなく日頃から養生していただくことが妊娠への近道です。

ご紹介した3つの注意点は移植前後に限らず、日常的に心がけていただくことで妊娠しやすい体質に改善できる効果が期待できます。

お心あたりのある方はまず食生活や睡眠、運動などの”生活習慣“から見直してみてください。

※妊活中の食生活や生活習慣について記載しているコラムがございますので、以下の一覧からご参考ください。

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