9-8.不妊になる⁉東洋医学で考える「不正出血」の原因とは

東洋医学で不正出血（器質的なもの以外）は自律神経の乱れや生殖機能の低下なども考えられていますが、多くは

1. 身体のエネルギーが不足する「気虚」
2. 血液に熱がこもる「血熱」

などが原因だと考えることができます。

東洋医学では生命を維持するエネルギーを「気」といい、この気には

• 体温を一定に保つ
• 外的な刺激（ウイルスなど）から身体を守る
• 全身の血液循環を促す

などのほかに血液が血管の外に漏れ出ないように守る働きもあります。

そのため、何らかの原因により気虚が進行すると血液を血管に留めることができず、不正出血につながることがあります。

気虚になる原因の多くは「消化機能の弱り」です。

この気は口から取り入れた飲食物が消化機能の脾胃により消化・吸収されることでつくられているため、消化機能が弱いとエネルギーを十分につくることができず気虚になることがあります。

• 食べても体重が増えない
• 口内炎ができやすい
• 食後（特に昼食後）眠たくなる

などの症状がみられる場合は消化機能が強くないサインですので、注意しましょう。

血熱とは「身体の血液部分に熱がこもる状態」をいいます。

血熱になる主な原因は

• 偏った食生活
• 過度な緊張やストレス

などが考えられています。

身体に熱がこもり続けることで身体が命の危険を察知すると強制的に熱を体外に出そうします。

血熱の場合は血液部分に熱がこもっているため、出血することでデトックスをかけている状態になります。

人によっては「鼻血や湿疹」などが出る方もいらっしゃいますが、血熱が子宮や卵巣周囲に溜まると不正出血として出ることがあります。

不正出血がなくても「月経周期が早い」という方は身体にこもっている熱を早く追い出そうとして周期が早まるため、注意が必要です。