不妊の原因になる低温期の体温が高い主な原因と対策を東洋医学的に解説! - 大阪の不妊漢方鍼灸院三ツ川レディース

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漢方・鍼灸師が教える。不妊体質改善ブログ

2022年7月21日

不妊の原因になる低温期の体温が高い主な原因と対策を東洋医学的に解説!

不妊の原因は様々ですが、一つの指標として使われているのは“基礎体温”です。基礎体温とは“身体が安静な状態であるときの体温”のことで毎日起床時に計測することで妊娠に必要な身体の変化やリズムを知ることができます。
基礎体温の中でも特に低温期は“女性ホルモンを分泌させ、質の良い卵胞を育てる期間“のためとても重要になってきます。採卵しても良い卵が取れなかったり、数は摂れるけど受精しないなどあると思いますがそれらは”卵子の質が良くない“ためうまくいかないと考えられています。実際、当院にいらしている患者様にも”低温期が高く、なかなか妊娠に至れない“などの悩みを抱えている方は多くいらっしゃいます。
そこで今回は”低温期の体温が高い主な原因と対策“を東洋医学的に解説していきたいと思います。

正しい基礎体温などの測り方などは詳しく解説した記事がございますのでそちらをご覧ください。

妊活で行うべき基礎体温の基礎と正しい測り方

東洋医学で考える低温期の体温が高くなる主な原因

東洋医学で低温期の体温が高くなる原因で一番多いと考えられているのは”陰虚“によるものです。
陰虚とは身体の潤いである”水分が不足し、熱をもっている状態“をいいます。水分は体液だけでなく、”汗や唾液、胃液、尿“など分泌液や排出液すべて総称していいます。東洋医学で基礎体温は低温期が”陰“、高温期が”陽“と分けることができ、低温期は”陰“にあたるため、陰虚傾向にある方は低温期の体温が少し高くなることがあります。

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・めまい、かすみ目
・のどがよく渇く
・空咳がよく出る
・手のひらや足の裏がほてる
・寝汗
・便が硬く、尿量も少ない

などの症状がみられる場合は陰虚傾向の可能性があります。
また、東洋医学で”血“”陰“になるため、陰虚でも血が不足した状態の“血虚(いわゆる貧血)”傾向がある方も低温期の体温が少し高くなる場合もあるため注意が必要です。

陰虚や血虚傾向による低温期の体温が高くなる場合の養生法

 

まず陰虚傾向にある方は先ほどお話ししたように“身体の水分”が少ない状態ですので

・熱を冷まし、潤いを与える食べ物”などを摂取する
・香辛料や油ものは控える
・汗をかきすぎない
・夜更かしせず、早寝早起きを心がける

などの養生が大切です。

熱を冷まし、潤いを与える食べ物などを摂取し、香辛料や油ものは避ける

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”トマトやなす、きゅうり“などの夏野菜や”ぶどう、梨、みかん、レモン、すいか“など果物は身体を潤し、熱を冷まします。そのほか余分な熱を鎮めるものとして”豚肉、はまぐり、れんこん、ゆり根、白きくらげ、豆腐“などもおすすめです。ですが、これらは摂り過ぎると逆に身体を冷やしてしまう恐れがあるため摂り過ぎには注意しましょう。
また、”香辛料や油もの“など摂り過ぎると身体がさらに熱を持ち、潤いを奪ってしまいます。ほてりや発汗などが悪化する恐れがあるためできるだけ控える必要があります。

また血虚傾向にある方は”鉄分“を積極的に摂取しましょう。鉄分などを多く含む食べ物などは詳しく記載した記事がございますのでそちらをご覧ください。

【妊活】妊活中に欠かせない「鉄分」について

サウナや炎天下での運動などで過剰に汗をかきすぎない

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陰虚、血虚体質ともに気をつけていただきたいのは“汗をかきすぎない”ということです。
東洋医学で汗は”陰 “に該当する、発汗しすぎると”体内の水分量が減り、陰虚の症状が悪化“する恐れがあります。水分量が減ると血液循環も悪くなるため”内臓機能が落ちる“原因にもなります。

汗をかくことは“熱の放散”にもなるため、必要ですが”サウナや炎天下での運動“など過剰に汗をかくことは避けましょう。

夜更かしはせず、早寝早起きを心がける

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東洋医学では安静にする”夜間に陰のエネルギーを補う“と考えられています。ですが夜更かしを続けると”陰のエネルギーが補いきれずむしろ消耗してしまい、陰虚の原因“になります。徹夜明けなどに身体がほてるのは陰が消耗している証拠です。休日など関係なく夜更かしはせず、日頃から早寝早起きを心がけましょう。職業柄、夜間に勤務などされている方は意識的に食べ物などの養生されることをおすすめします。

低温期の体温が高い方に効果的な漢方薬

 

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低温期の体温が高く”陰虚“の傾向がある方は”陰を補い、身体に潤いを与える“効果が期待できるものや熱感が強い場合は”余分な熱を抑える“漢方薬を使用することもあります。
身体に潤いを与える生薬”地黄(じおう)“が含まれている”杞菊地黄丸、六味丸“などがよく使用されます。
また”血虚”傾向にある方は“血を補う”効果が期待できる漢方薬を使用します。代表的なものとしては“四物湯、加味逍遙散、芎帰調血飲第一加減、婦人宝”などがあります。

※漢方薬は体質に合っていないものを服用すると症状が悪化する恐れがあります。そのため自己判断での服用は避け、お近くの東洋医学の専門家に相談しましょう。

不妊の原因になる低温期の体温が高い主な原因と対策を東洋医学的に解説!のまとめ

今回は低温期の体温が高い主な原因と対策を東洋医学的に解説しましたが、低温期の体温が高いと妊娠に至れないわけではありません。ご紹介した養生や漢方薬を服用し、体質を改善していただくことで妊娠・出産は十分に可能です。ですが、妊娠しやすい体質に改善するためにはご紹介した養生や漢方薬だけでなく、食事や睡眠、運動などの“生活習慣”がとても大切です。お心当たりのある方は今一度見直してみてください。

当院は鍼灸施術だけでなく、体質に合った漢方薬の処方もおこなっておりますのでぜひ一度ご相談ください。

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