FSH(卵胞刺激ホルモン)とは。FSHと卵巣機能、妊娠の関係。 - 大阪の不妊漢方鍼灸院三ツ川レディース

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2022年5月16日

FSH(卵胞刺激ホルモン)とは。FSHと卵巣機能、妊娠の関係。

FSH(卵胞刺激ホルモン)とは?

そもそもFSH(卵胞刺激ホルモン)とはどういった働きのホルモンでしょうか?
FSH(卵胞刺激ホルモン)は、脳下垂体から分泌されるホルモンです。
FSHが卵巣を刺激することによって、エストロゲンが分泌され卵胞が大きくなります
今月排卵する卵は、100日ちょっと前に卵巣で原子卵胞が起こされて準備が始まり、その後、どんどん成熟していきます。
生理の2日前、3日前には胞状卵胞がいくつかあり、それらを脳下垂体から分泌されたFSHが刺激して発育を促します。
このような働きから、FSHは卵胞刺激ホルモンと言われています

 

FSHの数値は卵巣の機能のバロメーター

卵胞期のFSHは、本来ならそんなにたくさんのホルモンを出さなくても卵胞は育つので、数値も3~10くらいの数値で収まります。
卵胞がなかなか育たない状態だと、頑張ってホルモンを出さなければと、過剰に反応してFSHの数値が高くなります。
FSHが高いということは、大量のFSHで刺激しないと、エストロゲンが分泌されずに卵胞が育たない。
つまり卵巣の機能が弱っているということになります。

 

FSHの数値が上がってしまう原因とは?

FSHの数値が上がってしまう原因には、以下の3つがあります。

  • 年齢が高い方や、若くても卵巣が衰えていて働きが弱くなっているケース。
  • 不妊治療の薬による卵巣の機能が低下しているケース。
  • ストレスが原因でFSHが上がってしまったケース。

順番にみていきましょう。

 

年齢が高い方や、若くても卵巣が衰えていて働きが弱くなっているケース

卵巣の働きが良ければ、FSHをたくさん放出しなくても、卵胞は簡単に成長してくれます。
ですが、卵巣の働きが悪くなると、卵胞がなかなか育ってくれません。頑張って育てなくてはと、過剰反応して脳下垂体からFSHをたくさん放出しようとします。
そうして、FSHの数値が高くなってしまいます。

 

不妊治療の薬による卵巣の機能が低下しているケース

不妊治療で使うhMG(FSHが含まれる卵胞を育てる薬)は、卵巣に刺激を与え卵胞の成長を促す薬です。
身体がhMGに慣れてしまうと、少量のhMGでは卵胞が育たなくなり薬の量が増えていくことがありす。
そうすると自力で卵胞を育てようとする力が衰え、過剰にFSHを放出し卵胞を育てようとするので、FSHの数値が上がってしまいます。

 

ストレスが原因でFSHが上がってしまったケース

FSHが分泌される視床下部は、自律機能の調節をおこなう総合中枢です。
ですので、視床下部はストレスの影響を受けやすいと言われています。
不妊治療で長期に渡って結果が出ないと、長期間のストレスにさらされることになります。そしてFSHが上がりやすくなってしまうのです。
特に真面目に頑張っている方ほど、「こんなに頑張っているのにどうして?」と、よりストレスが大きなものになってしまうようです。
FSHが上がる原因を知っておくことは、対処法にも繋がってきますので、自分がどの原因でFSHが上がっているのか確認しておきましょう。

 

東洋医学ではFSH高値をどう考えるのか?

東洋医学では、卵胞の育ちが悪い、卵子の質が悪いといった場合、東洋医学的に下記の4つのように考えます。

  • 腎の変動があり、ホルモンバランスが崩れ卵胞の育ちが悪いケース。
  • 脾の変動があり、血(栄養素)を生成する力が落ちるケース。
  • ストレスなどにより肝の疏泄、蔵血機能が失調し、瘀血の状態になり、血が滞り卵胞へ必要な栄養素が届かないケース。
  • 衝脉の流れが悪くなり、深いところの瘀血の状態になって、卵胞に必要な血(栄養素)が届かないケース。

実際にこれらのケースが複合されているように思いますが、
体外受精を続けて複数回おこない、ホルモン剤などを多用されている方は、瘀血が生じて衝脉の流れが悪くなっている方が多いと感じています。

 

FSH(卵胞刺激ホルモン)高値を下げる方法

FSHを下げる方法として不妊専門クリニックでおこなわれているのは、早めに卵巣を休めるということです。
一般的にはカウフマン療法をおこなって弱った卵巣を休ませます。
カウフマン療法では、エストロゲンを補充することで、エストロゲンが十分に分泌されている状態を作り、卵巣を刺激しているFSHの分泌を抑えます。そうすることで卵巣を休ませてあげることができるのです。

東洋医学では高FSHの数値を下げるために、骨盤内の深いところの血流を改善させます
この骨盤内の深いところの血流は、当院独自の「鍼灸」と「漢方薬」を組み合わせた治療法で、より効果的に血流を改善していきます。
「鍼灸」で身体の外から刺激し、肝、心、脾、肺、腎のバランスを整え、「漢方薬」で身体の中から、気、血、水のめぐりを良くするのです。

当ブログでは、FSHを下げるために大切なことを様々な角度から解説しています

 

当院では本来の東洋医学である「漢方薬」「鍼灸」に加えて、「子宝セラピー」による心へのアプローチという3つのメソッドを取り入れて妊娠しやすい身体づくりをご提案しています。 より早く、効果的にあなたの「心」と「身体」を妊娠しやすい体質へと導きます。 妊娠についてお悩みの方は、一度ご相談ください。