【妊活】体質別!FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる効果が期待できる漢方薬 - 大阪の不妊漢方鍼灸院三ツ川レディース

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漢方・鍼灸師が教える。不妊体質改善ブログ

2022年4月13日

【妊活】体質別!FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる効果が期待できる漢方薬

 

最近、FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値が高く、なかなか妊娠に至ることができないと悩んでいる方が多くいらっしゃいます。実際、当院にいらしている患者さんにも「FSHの数値が高く、体外受精がうまくいかない」など悩んでいる方も多く、「どうすればFSHの数値を下げることができるのか?」というご相談を受けます。高いFSHの数値を下げる方法については、以下の記事で紹介しています。
不妊治療 – 高いFSH(卵胞刺激ホルモン)を下げて卵子の質を上げる方法
FSHの数値を下げる方法は様々ですが前回ご紹介した食事や睡眠、運動などの“生活習慣”とともに”漢方薬“を併用していただくとより効果が期待できます。
そこで今回は以前ご紹介したFSHの数値が高い方に多い体質とともに効果が期待できる漢方薬をご紹介していきます。
※FSHの数値を下げる効果が期待できる食事や生活習慣については以下の記事をご覧ください。

【妊活】卵巣機能を高めFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる食べ物を紹介!

【妊活】卵巣機能のアンチエイジングでFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる生活習慣

 

 

 

 

東洋医学で考えるFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値が高い方に多い体質2選

東洋医学でFSHの数値が上がる原因は2つだけとは限りませんが、多くは”ストレスや卵巣の機能低下“によるものだと考えられています。
体質でいうと

  • ストレスなどが原因で自律神経が乱れる「肝気鬱結」

  • 生殖機能が低下する「腎虚」

がFSHの数値が高い方に多い体質傾向だといわれています。
2つの体質が「FSHの数値とどう関係があるのか、それぞれの体質にはどういった症状がみられるのか」など記載した記事がございますので詳細は以下の記事をご覧ください。
【妊活】卵巣機能を高めFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる食べ物を紹介!

 

 

体質別!FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる効果期待できる漢方薬

 

【妊活】体質別!FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる効果が期待できる漢方薬 | 大阪の不妊漢方鍼灸院三ツ川レディース

 

FSHの数値を下げるためには”生活習慣“の養生もとても大切ですが、漢方薬を併用していただくことでより効果が期待できます。先ほどご紹介したFSHの数値が高い方に多くみられる2つの体質によく使用する漢方薬をそれぞれご紹介したいと思います。

 

「肝気鬱結」によりFSHの数値が高い場合に効果が期待できる漢方薬

 

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肝鬱気結の場合は“全身の気の巡りが悪くなり、身体が緊張状態になっている”ことが多いため、“疎肝理気(気の巡りを良くし、精神・情緒を安定させ、自律神経を整える)”の働きがある漢方薬を使用します。疎肝理気の漢方薬には気を巡らす生薬“柴胡(サイコ)”が含まれていることが多いです。
肝気鬱結を改善する漢方薬として

  • 四逆散
  • 柴胡疎肝湯
  • 半夏厚朴湯
  • 抑肝散、抑肝散加陳皮半夏
  • 加味逍遙散

など使用されることが多いです。
また東洋医学では気と血はとても密接な関係にあるため“気の巡りが悪くなると血の巡りも悪くなる”ことがあります。
全身の血の巡りが悪くなることを“血瘀”といい、血瘀の場合は血の巡りがよくする

  • 桂枝茯苓丸
  • 芎帰調血飲第一加減
  • 桃核承気湯

などの“活血(駆瘀血)剤”を気の巡りを良くする漢方薬と一緒に使用することもあります。

 

 

「腎虚」によりFSHの数値が高い場合に効果が期待できる漢方薬

 

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腎虚とは五臓(肝、心、脾、肺、腎)の”腎“の機能が失調した状態をいい、腎虚傾向のある方には“腎を補う(補腎剤)”漢方薬を使用します。腎虚に“腎陰虚と腎陽虚”の2種類あり、簡潔にいうと”冷えているか熱っぽくなっているか“によって使用する漢方薬が違ってきます。腎には”冷やす(陰)作用と温める(陽)作用“どちらもあり、これらの作用がバランスを保つことで腎機能を維持しています。ですが何らかの原因でバランスが崩れると腎虚でも冷えの症状がでたり、熱っぽい症状がでたりします。
“腎陰虚”の場合は腎の冷やす作用が通常よりも少なく、腎虚の症状と“のぼせやほてり”など熱っぽい症状があらわれるため、“牡丹皮(ボタンピ)や沢瀉(タクシャ)”といった“清熱(熱を冷ます)”の働きがある“六味丸”が使用します。
“腎陽虚”の場合は腎の温める作用が通常よりも少なく、腎虚の症状と“四肢の冷えや夜間尿”など冷えの症状があらわれるため、“温補(温める)”働きがある“附子(ブシ)”が含まれている“八味地黄丸”を使用します。また腎陽虚の症状に“むくみやしびれ”がみられる場合は“牛車腎気丸”を使用したり、滋養強壮を目的として動物の生薬が含まれている“参茸大補丸錠”などを使用することもあります。

 

 

漢方薬を服用する際の注意点

 

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漢方薬の服用はFSHの数値を下げる効果が期待できますが、体質に合った漢方薬を服用する必要があります。FSHの数値が高い方に多い体質をご紹介しましたが、FSHの数値が高いからといって必ずしもどちらかの体質傾向に当てはまるわけではありません。漢方薬は体質に合っていないものを服用すると症状が悪化する恐れがあるため、自己判断での服用するのは避けましょう。漢方薬を服用する際はお近くの東洋医学の専門家に相談し、自分の体質を知った上で服用するようにしましょう。

 

 

体質別!FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値を下げる効果が期待できる漢方薬のまとめ

 

今回はFSHの数値を下げる効果が期待できる漢方薬をご紹介しましたが、漢方薬を服用すれば必ず妊娠に至るわけではありません。FSHの数値を下げ、妊娠に至るためには漢方薬だけでなく、以前ご紹介した食事や睡眠、運動などの”生活習慣“も改善する必要があります。妊娠に至るためには“心身共に健康”であることが重要ですので、漢方薬はFSHの数値を下げる方法の一つとしてお考え下さい。
当院では鍼灸施術だけでなく、体質に合った漢方薬の処方もおこなっておりますので心当たりのある方はぜひ一度ご相談ください。
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