2021年12月2日
卵子が老化する原因になる!?妊活中の糖質摂取は要注意②
前回は糖質の中でも“精製された小麦や砂糖(白砂糖)”を特に注意していただきたいとお伝えしました。
なぜなら “卵子を老化させたり、血糖値の急な上昇による排卵障害、血流が悪くなってしまう”こともあり”妊活の妨げ“になるためです。
※詳細は前回の妊活中の糖質摂取は要注意!①の記事をご覧ください
今回は“なぜ甘いものが食べたくなるのか、もし甘いものを食べたくなったときはどうすればよいのか”ご紹介していきたいと思います。
なぜ甘いものが食べたくなるのか?
我慢せずに糖質制限する方法
さつまいもや果物などの自然な甘みを摂る
自然な甘みを摂る際の注意点
自然な甘みを摂取する際は”1日100g”を目安に
季節に合った旬のものを食べる
妊活中の糖質摂取は要注意!のまとめ
なぜ甘いものが食べたくなるのか?
東洋医学の”陰陽五行説”という理論には“五味”というものがあり、”五臓(肝、心、脾、肺、腎)それぞれの働きが失調しているときに食べたくなる味”のことをあらわしています。
陰陽五行説の五味によると、“甘味”は“脾”ととても深い関係があるため、甘いものが食べたくなる時は“脾(胃腸)の働きが弱っている”時だと考えられています。
”甘いものは疲れている時などに食べたくなる”イメージがあると思いますが、東洋医学でも同じで疲れている時などに影響を及ぼす五臓が“脾(胃腸)”だと言われています。
よって仕事などの疲れにより、”脾(胃腸)の働きが失調すると甘いものを食べたくなる”ことがあります。
また”過度な緊張やストレス“などでも甘いものを食べたくなることもあります。
簡単に言いますと“身体は緊張やストレスを解消しようと甘いものを食べてリラックスさせよう“とするのです。
東洋医学では五臓のどこか一つでも働きが失調すると五臓全体的なバランスが崩れてしまい、様々な症状がでてきます。
過度な緊張やストレスは五臓の“肝”に影響を及ぼすと考えられており、”肝と脾(胃腸)”は密接な関係にあります。
過度な緊張やストレスにより”肝の働きが失調すると脾(胃腸)の働きも失調してしまう”ため、甘いものが食べたくなることがあります。
我慢せずに糖質制限する方法
妊活中の糖質は“デメリット”になってしまうため、”糖質制限“をする必要があります。
ですが、やめようと思っても簡単にやめることができるものではありません。
特に“精製された糖質(小麦や白砂糖)”は中毒性があり、急にやめると頭痛などの”離脱症状“があらわれることがあります。
また甘いものを急に我慢することでそれが“ストレス”になってしまっては意味がないので、無理のない範囲で少しずつ糖質制限していくことが大切です。
ではそんな中毒性のあるものをどうすれば妊活の妨げにならないように我慢せず制限ができるのかご紹介していきたいと思います。
さつまいもや果物などの自然な甘みを摂る
以前にもご紹介したように一番妊活の妨げになるのは“精製された白砂糖”です。
糖質でも一番中毒性が高く、“ケーキやドーナツ、お菓子、ジュース”など様々な食品に使われています。
この白砂糖を制限するためにはまず”自然な甘みに変える“ことです。
例えば甘いものが食べたくなった時に糖質でも”白砂糖が多く使われているお菓子やスイーツを食べるのではなく、さつまいもや果物など自然な甘み”を摂るようにします。
果物(ドライフルーツも)は精製された糖質とは違い、”ビタミンやミネラル“が多く含まれているためおすすめです。
なぜ同じ糖質でも“自然な甘みがある食品”の方が良いのかというと精製された白砂糖などと比べ、 “血糖値の上昇が緩やか”になるためです。
精製された糖質による急な血糖値の上昇は”排卵障害“などを引き起こす原因になることがあります。
そのため、妊活中の糖質摂取は自然な甘みがある食品に変えることで“急な血糖値の上昇を抑える”ことが大切です。
自然な甘みを摂る際の注意点
自然な甘みのある食品は精製された糖質に比べ血糖値の上昇は緩やかですが、“糖質”には変わりないため”過剰摂取“には注意が必要です。
自然な甘みの食品を摂取する際は”1日100g”を目安に
特に果物は“果糖”といわれる糖質が含まれています。
果糖はブドウ糖と同じ”単糖類“で“直接血糖値の上昇に働きかける”ため、過剰に摂取してしまうと“急激に血糖値が上昇”してしまいます。
自然な甘みの食品を摂取する際は“1日約100g”が目安に摂取するようにしましょう。
例えば“みかんなら1個、りんごや梨は半個、いちごは3~5個、干し芋は2.3枚”で約100gになるので摂取量は十分に注意しましょう。
またドライフルーツは“白砂糖でコーティングされたものや添加物、人工甘味料が含まれているもの”がよく売られているため、原材料名を確認してから購入するようにしましょう。
季節に合った旬のものを食べる
自然な甘みのある食品を摂取する際はその季節にあった“旬のもの”を選びましょう。
東洋医学では熱帯などの地域でできる食品は“陰性”といわれており、“身体を冷やす”作用があります。
例えば冬の寒い時期に熱帯地域で育つ”バナナやパイナップル“などを食べると身体を冷やしてしまうため、冬に旬な”りんごやみかん“などを食べるようにしましょう。
これは果物だけに限らず、“野菜やお茶、紅茶”なども同じです。
普段の食生活も“季節に合った食材を取り入れる”ことが大切です。
妊活中の糖質摂取は要注意!のまとめ
2回にわたり妊活中の糖質摂取についてお話してきましたが、糖質を制限するだけで妊娠、出産に必ず至るわけではありません。
糖質の制限は“妊娠しやすい身体づくりの一環”としてお考え下さい。
少しずつ精製された糖質を控えていただくことで自然に甘いものを食べたいという欲求が減っていくことがあります。
その第一手段として甘いものが食べたくなった時は”自然な甘みの食品“に変えるようにしてみてください。
ですが、先ほどもご紹介したように”疲れているときやストレス“などで甘いものを欲することもあります。
糖質そのものを制限するだけでなく、”生活習慣の見直しやストレスの解消“なども方法の一つですので、できることからはじめてみましょう。
当院では妊活に役立つ情報を発信しておりますのでぜひご覧ください。