2021年11月11日
男性妊活に欠かせない生殖機能を改善する栄養素
男性不妊に欠かせない生殖機能を改善する栄養素とは?
亜鉛とは体内で作ることのできない“必須微量ミネラル”で体内に“約2~4g”存在し、成人の場合ほとんどは“筋肉や骨中”に含まれていますが、”皮膚や肝臓、膵臓、前立腺“など様々な臓器に多く含まれています。
主に“200種類以上の酵素の構成や酵素反応の活性化、ホルモンの合成や分泌の調整、DNAの合成、タンパク質の合成、免疫反応の調節”などに作用しています。
また、“身体の老化を進める活性酸素を除去する酵素の構成成分”であるほか、“味覚に関わる細胞を作る”働きもあるため、“人間が活動するために必要な代謝の過程で働く酵素の構成成分”として必要不可欠なミネラルです。
亜鉛は微量ミネラルの中でも”最も不足しやすい栄養素”だと言われているため、食べ物などでの積極的な摂取が必要とされています。
なぜ男性妊活に「亜鉛」が必要なのか?
亜鉛は様々な臓器に多く存在していますが、男性の場合は特に“前立腺や精巣”にとても多く含まれています。
そのため不足すると他の臓器に比べ顕著に低下し、“精巣に影響を及ぼす”ことが明らかになっています。
亜鉛には先ほどご紹介した働きのほかに“ホルモンの合成や分泌の調整、生殖機能を維持する”働きもあるため、男性ホルモンである“テストステロン”の合成などに深く関与しています。
亜鉛が不足してしまうと “精子量の減少や運動率の低下、無精子症、インポテンツ”などの原因になることがあります。
“精子の質”に影響を及ぼす場合があるため、妊活中の男性には積極的な亜鉛の摂取が欠かせません。
亜鉛の1日の摂取基準
亜鉛の1日の摂取基準は“成人男性が11mg、成人女性が8mg”とされています。
例えば男性の場合”牡蠣4個(正味80g)を食べると亜鉛は約11mg摂取できる”といわれています。
亜鉛は不足しがちな栄養素のため、積極的な摂取は必要ですが“過剰摂取”は身体に悪影響を与えてしまうことがあります。
通常の食生活であれば過剰摂取になる可能性は低いですが、“サプリメント”などの場合は摂り過ぎに十分注意しましょう。
亜鉛の過剰摂取は鉄や銅の吸収を妨げ“貧血”の原因になったり、胃障害や吐き気、めまいなどを引き起こす“急性亜鉛中毒”、男性の場合は“良性の前立腺肥大”などなる恐れがあります。
そのため1日の耐容上限量があり、“成人男性は40~45㎎、成人女性は35㎎”とされています。
※多く摂れば摂るほど効果があるわけではなく、場合によっては逆効果になることがあるため耐容上限量を守って摂取するようにしましょう。
生殖機能を上げる効果が期待できる食べ物
亜鉛はサプリメントなどが市販でも販売されており、気軽に摂取することもできますがサプリメントなどは服用しすぎてしまうと“過剰摂取”になる恐れがあります。
できるだけ亜鉛を多く含む食べ物を食べるなど”食事”で摂取していただくことがおすすめです。
亜鉛を多く含む食品には“牡蠣や煮干し、豚レバー、牛赤身肉、卵”などの“動物性食品”が多いですが、“焼きのりや納豆、高野豆腐、切り干し大根、アーモンド、カシューナッツ、ひまわりの種”などにも亜鉛が多く含まれています。
一般的な食品スーパーなど身近なところで購入でき、調理しやすく、日常的に摂取しやすい食品から積極的に摂取してみましょう。
摂取する際の注意点
亜鉛は“クエン酸やビタミンC、動物性タンパク質”などと一緒に食べると摂取効率がアップするとされています。
ですが、植物性食品に含まれる“食物繊維やフィチン酸”、加工食品に多く含まれる“食品添加物”などは亜鉛の吸収を妨げることがあるため、特定の食品に偏った食事をしないようにすることが大切です。
また“アルコール”によって”亜鉛の排出量は増加”するため、過度な飲酒なども注意が必要です。
男性妊活に欠かせない生殖機能を改善する栄養素のまとめ
男性妊活には亜鉛がいいからといって、亜鉛だけを積極的に摂取すれば精子の質が上がるわけではありません。
亜鉛のほかにも妊活中には積極的に摂取していただきたい栄養素はたくさんあります。
そのため亜鉛だけを積極的に摂取するのではなく、“全体的にバランスよく栄養素を摂取”することがとても大切です。
また食事だけでなく、“不規則な生活やストレス、運動不足”なども精子の質に影響を及ぼすことがあるため“生活習慣の見直し”なども必要です。
妊活中の体質改善方法の一つとしてまずは“亜鉛の積極的な摂取”を取り入れてみてください。
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