2018年6月29日
多嚢胞性卵巣症候群が不妊の原因に?漢方と鍼灸で改善しましょう。
不妊鍼灸治療を専門に施術していると、
よく出くわす疾患に多嚢胞性卵巣症候群があります。
不妊治療で体外受精を何度も行っているが、
医師から多嚢胞性卵巣症候群と言われて、
少しでも改善するならと、
当院に来院される方が後を絶ちません。
今回は東洋医学では、
多嚢胞性卵巣症候群を
どのように考え、どのように治療するのか?
をお伝えしたいと思います。
目次
2-1 瘀血タイプの治療法
1 東洋医学からみた多嚢胞性卵巣症候群
東洋医学では、
瘀血と痰湿の2つが主な原因と考えられています。
1-1 瘀血タイプ
運動不足やストレス、冷えなどによって、
血液の循環が悪くなっている状態です。
子宮や卵巣周りの血流が悪くなると、
必要な栄養が行き届かず、
卵子の成長の妨げになってしまいます。
♢ よくみられる症状 ♢
☑ 月経痛がひどい
☑ 経血にレバー状の塊が混ざる
☑ 頭痛や肩こりがある
☑ 唇の色が悪い
☑ クマができやすい
☑ シミやそばかすが多い
このような症状が3つ以上ある場合は、
瘀血の状態から多嚢胞性卵巣症候群の状態に
なっている可能性が高いです。
まずは東洋医学の専門家に、
お身体の状態を診断してもらうとよいでしょう。
養生法としては、
体を動かす機会が少ないと血流が悪くなってしまいます。
日頃からウォーキングなどの適度な運動を心掛けましょう。
デスクワークなどで長時間同じ姿勢が続く場合は、
こまめに休憩をとり、肩や首を回す、軽くストレッチする
などの工夫をしてみましょう。
また、ストレスによって気の流れが悪くなると
血流にも影響を及ぼしますので、
イライラしやすい時は気分をリフレッシュすることも大切です。
1-2 痰湿タイプ
痰湿タイプは、
当院でみられる多嚢胞性卵巣症候群で
最も多いタイプです。
胃腸を酷使することで、水分代謝が低下し
余分な水分や老廃物が溜まることで起こります。
♢ よくみられる症状 ♢
☑ 頭や身体が重だるい
☑ むくみがち、
☑ めまいや吐き気がある
☑ 肥満ぎみ
☑ 痰が多い
〔養生法〕
普段の食事を見直してみましょう。
食べすぎや飲みすぎ、夜遅い時間に食べる、
冷たいものの摂りすぎなどは、
胃腸の働きを低下させてしまいます。
また、脂っこいもの(動物性脂肪・揚げ物など)や甘いもの(白砂糖・チョコレート・生クリーム・ジュースなど)は消化に負担がかかりやすいので、控えましょう。
痰湿タイプの方は運動が不足しがちなので、
体を動かす習慣を取り入れましょう。
2 東洋医学による治療法
2-1 瘀血タイプの治療法
当院では、
漢方と鍼灸を体質に合わせて組み立てる、
オリジナルの治療法で効果的に血のめぐりを良くし
多嚢胞性卵巣症候群を改善します。
漢方で内から、
鍼灸で外から、
徹底的に骨盤内の血のめぐりを良くしていきます。
♢ 漢方による治療法 ♢
漢方で瘀血による多嚢胞性卵巣症候群を治療する場合は、
駆瘀血剤や活血剤を処方します。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
などが代表的なものです。
桂枝茯苓丸は、
瘀血で滞った血のめぐりを良くする、
基本的な処方です。
桃核承気湯は、
月経前緊張症や月経時にイライラして便秘する人に。
また、どちらかというと左の下腹部に圧痛がある方に処方します。
芎帰調血飲第一加減は、
多嚢胞性卵巣症候群性による月経不順を整えながら、
症状が多岐にわたる人に便利な処方です。
このような漢方薬を組み合わせ、
血のめぐりを良くして、
瘀血を改善します。
♢ 鍼灸による治療法 ♢
鍼灸では、
身体の体質を見極めたうえで、
当院独自の鍼灸を施術します。
まずは、身体のバランスを整え、
生命力や妊娠力を高めます。
その上で、
お灸を中心に血を動かし、
めぐりを良くします。
また、刺絡療法、奇経治療
といった治療法も体質に合わせて取り入れます。
2-2 痰湿タイプの治療法
♢ 漢方による治療法 ♢
この体質の方には、
痰湿を除去する漢方薬で排卵しやすい身体を作ります。
二陳湯(にちんとう)
温胆湯(うんたんとう)
などが基本的な処方です。
二陳湯は、
痰熱と余分な水分を除去します。
温胆湯は、
二陳湯に清熱化痰のチクジョと、
理気のキジツを加えたもので、
不眠や動悸がするなどの症状があれば処方します。
♢ 鍼灸による治療法 ♢
鍼灸では、
瘀血の時と同じように、
身体の体質を見極めたうえで、
当院独自の鍼灸を施術します。
まずは、身体のバランスを整え、
生命力や妊娠力を高めます。
その上で、水に関係のあるツボを使って、
水を捌き流れを良くしていきます。
3 症例
4 多嚢胞性卵巣症候群の改善法のまとめ
東洋医学では、
多嚢胞性卵巣症候群を改善する方法があります。
漢方で内から、
鍼灸で外から、
体質にアプローチすることで、
相乗効果を期待することができます。
多嚢胞性卵巣症候群の方は、
排卵できれば妊娠しやすいとも言われています。
自力で排卵できる身体づくりをすることは、
卵子の質にの向上につながり、
妊娠へと導いてくれるものです。
体質を改善をしたいという方は、
是非、当院にご相談ください。
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