東洋医学からみた「妊娠しにくくなること」とは? - 大阪の不妊漢方鍼灸院三ツ川レディース

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漢方・鍼灸師が教える。不妊体質改善ブログ

2018年1月9日

東洋医学からみた「妊娠しにくくなること」とは?

あなたは、

「妊娠しやすい体」になるためにはどうすればよいか?

色々なものを見聞きし試してこられたのではないでしょうか。

 

当院に来院される方に

お話しを聞いていると、

その方の体質にとっては、

逆に妊娠しにくいのではないかな?

ということを実践されていることがよくあります。

 

下記のようなことです。

 

① とにかく体に良いということは全てする。

 

② 過度な運動をおこなっている。

 

③ カイロを体に貼っている。

 

思い当たることはないでしょうか?

 

どうしていけないのか?

1つ1つみていきましょう。

 

 

 

① とにかく体に良いということは全てする

 

以前にこんな方がいらっしゃいました。

 

妊娠に良いとされるサプリメントを3種類

漢方薬を2種類、妊娠しやすいお茶、体に良い水を飲んで。

 

妊娠しやすくなる整体へ週に1回、ヨガへ週に2回通い。

 

水晶のブレスレット2種類、首に体に良いネックレス。

 

妊娠することにご利益がある神社めぐり。

 

たくさん良いことをすると、

たくさん体が良くなるのではなく、

逆に悪くなってしまいます。

 

そうしたい気持ちはわかるのですが、

その方の脈を拝見すると、

非常に弱く固く流れの悪い脈で、

身体が良いとは言えない状態でした。

 

東洋医学では、

身体のバランスがとれていることが大切と考えています。

 

身体にとって、

必要最低限のことだけをすることで、

バランスがとれ、生命力が上がります。

 

実際に伝統的な東洋医学を実践している鍼灸では、

なるべく鍼の数を減らすことが良い治療とされています。

 

たくさん鍼をすると、

ドーゼ(治療量)オーバーになり、

体のバランスが崩れ、

違う症状がでてきたりするからです。

 

テレビで体に針山のように鍼を刺しているのを

見ることがありますが、

伝統鍼灸から見れば論外です。

 

テレビ用のパフォーマンスもあるのでしょう。

そのような針は受けないでください。

 

たくさん鍼をすれば良くなることは断じてありません。

 

ですから、

「妊娠しやすい体」のためには、

余計なことをや体に合わないことをせずに

その方の体質に合ったことを必要最低限することです。

 

ご自身の体質などは、

伝統的な東洋医学を実践している専門家に相談してください。

 

 

② 過度な運動をおこなっている

 

運動をすることはとても大切なことです。

特に冷え症の方の8割は運動不足と言われています。

 

ですが、東洋医学では、

過度な運動は妊娠にとっては良くないと考えています。

 

激しい運動をすることで、

子宮に必要な「血(けつ)」を

使い過ぎてしまうからです。

 

その結果、妊娠しにくくなってしまいます。

 

女性のアスリートの方が、

生理がないというのはよく聞くことです。

 

私の先輩鍼灸師が診ている大学の女性駅伝選手は、

練習後、寒くてぶるぶる震えていると聞きました。

 

体の「血」が消耗してしまい、

温める機能が低下してしまったのです。

 

特に女性は、子宮に「血」が必要です。

これから妊娠を望む方は、

過度な運動は控えましょう!

 

では、これから妊娠を望むあなたにとって、

どんな運動がいいのでしょうか。

 

当院では、1日30分以上の有酸素運動を

週に3回以上おこなうようにお伝えしています。

 

やはりウォーキングがいいでしょう。

 

特に卵子のアンチエイジングに、

効果があると言われているのが、

ミトコンドリアウォーキングです。

 

方法としては、

最初の2、3分小走りをして、

その後30分以上の早歩きをするというものです。

 

この方法で30分全てが有酸素運動になり、

ミトコンドリアが増えて、

卵子の老化を防いでくれます。

 

時間や回数は、

一般的な目安ですので、

ご自身の体の状態に合わせて、

気持ち良く続けられる頻度でおこなってください。

 

 

 ③ カイロを体に貼っている

 

 これも冬場によくされていますし、

生理痛のひどい方が下腹部に当てたりされています。

 

あなたも体外受精の移植後に、

下腹部にカイロを貼ったりしていませんか?

 

貼るカイロは医療用で開発されたものではありません。

 

自分の体温より高いものを、

何時間も当てているというのは、

異常な状態です。

 

これでは着床するものも着床しません。

 

また、冬になると常に背中や腰に貼っている方は、

それがないとダメな体になってしまっています。

 

そういったことは、

少しずつ止めるようにして、

自分の力で熱を作る体にしていきましょう。

 

 

以上3つのように、

「妊娠しやすい体」になるために実践していることが、

逆効果になっていては、

いつまでたっても、

妊娠そして赤ちゃんを手にするという結果にたどりつけません。

 

ですので、

あなたが東洋医学的にどのような体質かを知ることは、

妊娠への近道でもあると思います。